アメリカ34代大統領のアイゼンハワーの妻は、
結婚当初、殆ど家事が出来ていなかったようで
月に100ドルの士官時代のアイゼンハワーは、
節約のために妻の服を縫ったり、
ドレスを縫うこともあったのだそうです。
現代の日本も親と同居生活をしていた女性が
家事全般を殆ど経験がないまま結婚するケースも多いようなので
そんな女性の中には、お米を洗剤で洗ったり、
砥いでも砥いでも水が透明にならないので
お米の旨味の元でもあるデンプン質やタンパク質の部分を
殆ど砥ぎ落すほど長い間砥ぎ続けていたなんて話も聞くので
日本もアメリカの価値観に似てきたのかも知れません。
昔の日本では、お嫁に行っても恥ずかしくないようにと
早くから女性は母親から料理、掃除、裁縫等の家事全般を仕込まれ、
年頃になるとお茶やお花や着付け等を習いに行っていたようです。
そして、昔は家の料理の全権が姑から妻に渡されることで
家の代替わりが行われた感があったほど
台所を任されることは重要なものだったと聞いたことがあります。
そのような台所が女性(妻)にとって聖域であるかのような
現代では死語化している「男子厨房に入るべからず。」
なんて言葉もありました。
この言葉の元は、中国の「孟子」の言葉が元になっていると
言われているようですが、日本で言われ始めたのが
江戸時代末期か明治時代の初め頃かと思われます。
この頃、一家の主として男性が威張っている
亭主関白の家が多かったのですが、
台所での作業中に母娘、嫁姑、お手伝いさん同士等、
亭主には内緒の女性同士の秘密の話が交わされていたようで、
一家の女性達の聖域化した台所に男性が
足を踏み入れさせないようにするための意味もあったようです。
男女とも結婚するための資格や免許なんて必要ないんですから、
お互いが堂々と初心者マークを付けて互いを思い遣り、
時には夫は妻の役割を、妻は夫の役割を担いながら
慌てずに少しずつ良い家族になっていけば良いのかなと思うのです。