1982年 アメリカ・ラスベガスのカジノで
一人の旅行者の男が倒れてカードゲーム台に寝かされました。
その騒動に気が付いた複数のギャンブラー達が、
彼が医者の到着まで生きているかどうかについて賭けをしました。
瀕死の男性は、医者の到着まで生き延びたので
生き延びる方に賭けた人達は、約1万4千ドルを獲得!
そして、その金額の10%はこの病人に支払われたそうです。
最後の獲得金額の10%を治療費の一部にとの気持ちから
生き延びた男性に支払われたのなら
「おっあんた達、江戸っ子だねえ。粋だねえ。」と
少しは思えたりするのですが、
お金を儲けさせてくれた御祝儀的な意味合いだとしたら
頭蓋骨の中身は脳じゃなくてカジノのチップが詰まっちゃってる
いかれたギャンブル野郎共となるんですが、どっちなんでしょうね。
倒れて医者の到着を待つ男性もカジノを楽しみに来ていたはずなので
うっすらでも意識があれば
「わ・わ・しは、わしが生き延びる方に1000ドル賭ける。」
なんて賭けに参加していたら笑えるかな。
しかし、アメリカの医療システムは日本とは違うので
アメリカで治療を受けると後からビックリするような請求が来て
日本と同じ感覚でいると腰が抜けるようですね。
まず、救急車が有料で3万円から5万円。
救急車の中での治療費がケースによって違いますが、
まあ20万円位の請求が有り、
病院に到着してからの病院の治療費が別途に請求されます。
ちなみに盲腸の手術を日本で受けると
健康保険で治療費約40万円前後の3割負担。
アメリカの場合は、約500~600万円の請求となるようなので
一週間程度のアメリカ旅行と言えども
もし病院にお世話になるようなことがあると………。
なので海外旅行の際には保険に入っておく方が無難ですが、
色々と細かな契約内容の違いがあるようなので
仮に日本と同じ3割負担の保険に加入していたとしても
盲腸の場合は、約150万円~180万円の負担となることになります。
なにせアメリカの自己破産の6割が、
高額な医療費が原因だと言われているようですね。
だから命あってこその物種だからと治療を受けて助かったとしても、
その後に高額治療費の請求が追い打ちをかけてくるので
おいそれと病気になっていられない。
だから保険に加入となるのですが、
ある程度医療費用と病気をカバーする保険費用、
これがまたなかなか高額のようです。
高額でも保険に加入して安心を得るか、
保険料を支払う代わりに準備金としてプールして
その時が来てしまったらドーンと吐き出すか、
保険料も支払わず、治療費もプールせずに
ジョーカーを引いたら負けのギャンブルに身を置くか、
アメリカの国民は選択を迫られます。
アメリカの人達は、医療費が高額なので
保険加入者も未加入者も少し体調が悪い位では受診しないようで、
今回の新型コロナの感染者数が世界NO1となっているのは
それらが要因かも知れません。
(中国の数字は怪しいですが)
最近は日本のテレビ番組のコメンテーターが唾を飛ばしながら
ああだこうだと批評をしていますが、
日本をより良くするための生産的な意見や主張は、
どんどんやるべしだと思うのですが、
その多くは、より良いアイディアを提案しているというよりも
日本の悪口を言うことが目的かのように感じるのは何故なのか。
世界の歴史上で日本は、国民総中流家庭で
社会主義国として一番成功した国なんて言われていた
バランスが崩れかけようとしていますが、
私は医療システム、保険制度一つとっても
まだまだ日本の国ってかなり良い国だと思うんですよね。