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日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「4番組同時録画」って、誰がいつ見るの?

2011-02-04 21:28:35 | ビジネス
趣味の一つである、テレビCMチェックをしていた。
今頃流れる家電テレビCMの多くは、春向け新商品と言うコトもあり「新機能満載」という内容が多い。
そんな中、某ブルーレイデッキのテレビCMを見ていたら「4番組同時録画」という新機能を謳っていた。

確かに「凄い!」技術だと思う。
初期のビデオデッキの頃と比べると、格段の技術進歩だと思う。
「4番組同時録画」というコトは、録画する4番組総てが裏番組のようでもあり、総てが表番組(というのだろうか?)のようでもある。

ところで、この「4番組同時録画」を要する時は、どんな時なのだろうか?
1.家族旅行で、誰も自宅にいない時に見たい番組が重なった時
2.テレビのチャンネル権を家族のだれか一人が握っていて、他の家族が自由に見られない
3.「見たい」と言う訳ではないが、とりあえず録画しておく
この程度しか、私には思い浮かばないのだが・・・・。

もちろん「4番組同時録画」と言っても、「4番組を同時に録画しなくてはならない」と言う訳ではない。
3番組でも2番組でも良いと思う。
だからと言って、そんなに複数の番組を同時に録画するコトは多いのだろうか?
と言う疑問があるのだ。

その理由の一つは、最近良く言われている「若年層のテレビ離れ」というコト。
「テレビの視聴そのものへの興味・関心が減りつつある」と言うコトは、「見たいテレビ番組が減りつつある」というコトでもある。
とすれば「録画してまで見たい番組」があるのだろうか?と言う点だ。
そして、2の「テレビのチャンネル権」というコトについては、かつてのような「テレビのチャンネル権はお父さんが持っている」という家庭は、圧倒的に少なくなってきているのではないだろうか。
何より、家族の生活時間帯がバラバラになりつつある今、家族揃ってテレビを見ると言うコト自体減ってきているのではないだろうか?

薄型テレビ=大画面テレビと言うコトもあり、テレビの定位置が家族が集まるリビングに移ったと言うこともあると思うのだが、逆に「家族が集まるリビングに置かれているテレビで、家族が録画した番組を見る」という生活場面のイメージがあまり湧かない。
3の「とりあえず録画」という場合だが、これはビデオの時代から「とりあえず録画したけど、見ないまま・・・」という経験者は多いのではないだろうか?

その様に考えてくると、「4番組同時録画」という技術は凄い!
凄いのだが、「それって本当に便利なコトなの?私の生活を楽しく・豊かにしてくれるモノ?」と言う疑問がわいてくるのだ。
昨日の大西宏さんの講演でも、「商品開発のサイクルが短くなりすぎて、シッカリ考えられた製品作りがされていない」という指摘があったのだが、凄いコトと生活を楽しく・豊かにするコトとは別のような気がする。