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名古屋市民の選択

2011-02-06 21:41:33 | 徒然
今日行われた名古屋のトリプル選挙。
結果は、河村さん側の勝利と言うコトになるのだろう。
「河村さん側」というのは、同時に行われた愛知県知事選の大村さんの当選というコトも含んでいるからだ。

元々河村さんの人気は高く、今回のようにハッキリとした対立図をつくり上げていたことも、選挙を有利に進めた結果だとも言える。
と言うのも、今回の愛知県知事選も名古屋市長選挙も大きな争点と言うモノが見つからない選挙だったからだ。
どの候補者も「景気対策・愛知(名古屋)の経済活性化・雇用の確保」というコトを訴えていた。
中には「議員定数の削減、報酬額の見直し」と言ったコトを公約に掲げていたりして、「違い」を具体的に感じられるモノが無い候補者もいた。

むしろ今回の注目点は、「(名古屋)市議会の解散の賛否」だったのではないだろうか?
その対立図を持っていた河村さんが有利だった、と言うコトのような気がするのだ。
そして、解散を迫られた名古屋市議会側が選挙民である名古屋市民に、ノーを突きつけられていたにも関わらず、積極的なアクションを起こすことなくこの選挙期間を過ごしてしまった、というコトが、選挙結果に結びついているように感じる。

市議会側が一貫して話していたのは「統一選挙が4月にある。3月に選挙をするのは税金の無駄遣い」という点だけだった。
河村さんが話していた「議員報酬の半減、恒久減税」などに言及することなく、この選挙期間を過ごしてしまったのだ。
もし、市議会側が河村さんの選挙公約としている「議員報酬の半減」などに積極的に説明をし、理解を求めるような動きがあれば、また違った結果となったかもしれない。
この保身とも思える市議会側の姿勢が、解散に積極的だった河村さん支持となったように感じる。

そして問題だと感じるのは、「市民のみなさまから選ばれた」と自ら話していたはずの市議会側が、「市民のみなさまから理解を得る努力をしない」と言うコトだった。
この点については、何も名古屋市議会だけに限ったことではないだろう。
国政レベルの選挙であっても、そのような場面は何度も見てきた。

果たしてこの選挙結果は、これからの名古屋にとってプラスとなるのか?
そしてこの「名古屋モデル」は、これからの地方自治のあり方に一石を投じることになるのか?
問われるのは、(私を含めて)名古屋市民なのかもしれない。