日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

まだまだ難しい、フラッシュマーケティング?

2011-02-23 14:22:05 | ビジネス
新聞各社のWEBサイトなどのチェックやYahooのトップページに、時折フラッシュマーケティングのWEB広告が表示される。
そのたびに思うコトがある。
それは「日本では、まだまだ定着するのに時間がかかるだろうな・・・」と言うコト。

フラッシュマーケティングが一般的に知れ渡るようになったのは、皮肉にも「グルーポン、おせち事件」だろう。
ご存知の方も多いと思うのだが、「グルーポン」が販売した横浜にある人気店の25,000円のおせち料理を半額で販売したが、送られてきた内容は案内にあるモノとは雲泥の差があるモノだった。
そればかりか、一部傷んでいて食べられる状態のものではなかったという。
それに追い討ちをかけたのが、実際の料理に使われていた材料がまったく違うモノだった、と言う「偽装事件」にまで発覚したことだ。
実際に使われていた材料などを見る限りでは、半値の12,500円でも十分高いと思うのだが、ネット上で見られた「サンプル品」やネット上の商品説明では、事前に分るはずも無い。
その意味で、提供した側のお店は計画的な犯罪だったような印象がある。

ところで、このようなお店だけではなく「フラッシュマーケティング」をよく理解せずに、チケットを販売したためにトラブルが増えていると言う。
その顕著な例が、割引チケット枚数の見込み間違いだ。
出店を勧めるクーポンサイト側も、「フラッシュマーケティング」と言うモノをシッカリ説明をせず「広告代わりにやりませんか?」的な営業をしているようだ。
そのため、席数が20余りの小さなお店が300枚近いクーポンを発行し、お客様が殺到したため、対応しきれずにお店側がキャンセルをするような自体まで起きてしまっているようだ。
他にも、クーポンを持ったお客様が殺到したために、常連客の足が遠のいてしまったと言うコトもあるようだ。

「フラッシュマーケティング」そのものは、上手に使えば新規顧客を獲得するのに便利な方法だと言える。
だからと言って「広告の代わり」と言うのは、やや乱暴な気がするのだ。
「常連客の足が遠のいた」と言う例があるように、自分が考えている客層とは違う人たちが一見さんとしてやっては来るのだが、固定客とならずに終ってしまう、と言う場合だ。
最悪な場合は、常連客も逃してしまうと言う可能性がある。

一番問題となるのは、実際に対応出来ない数のクーポンを発行してしまうと言うコトだろう。
そのために、必要な見込み数などについてもフラッシュマーケティングを仕掛ける側は、シビアな数字を提案する必要がある。
今問題となっているのは、この「シビアな数字=広告として効果があり、新規顧客獲得ができる数字」よりも、営業的(?)数字で多く見込みすぎている、と言うコトだろう。

このような状況を見ると、「フラッシュマーケティング」と言う新しい、販促方法に飛びついたのは良いが、その内容やメリット・デメリットを十分理解しないまま、サービスを提供しているような気がしてならない。
その意味で、まだまだ日本では「フラッシュマーケティング」が定着するためには、時間がかかるように感じている。