日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

些細なミスが、大事故になる

2011-07-01 20:27:18 | ビジネス
今日の新聞各社のWEBサイトに、「フクシマ」における汚染水処理の停止についての記事が掲載されている。
記事を読むと、「人的ミス」という文字が躍っている。
どうやら設定を30としなくてはいけないところを、3と設定してあったようだ。
ただ、今回のような「些細なミス」は、震災発生以来、初めてではなかったような気がするのだ。

この記事を読んで、思い出したことがある。
数年前だと思うのだが、株の取引で桁を間違え取引をし、一時大騒動になったことがあった。
担当者は、間違いにすぐに気づき取引をし直したのだが、ネットなどで取引を行うトレーダーさんの中には、瞬時に途方もない額を儲けたという。

その他にも、チョッとしたミスで大事故、大損失一歩手前というコトは、知らないところで起きているのだと思う。
事実、「事務ミスをナメるな!」という本も出版され、書店に行くと平積み状態で置いてある。

この本を実際手に取り、読んだわけでは無いので書評的なことはしないが、本のタイトルを見たとき、核心を突いているな~と思ったのも事実だ。
なぜなら、私自身チョッとしたうっかりや思い違い(私の場合は「思い込み違い」のことの方が多いが)などの「事務ミス」の常習犯だからだ。
幸い、大事故も大損失も出したことは無いが、「些細な事務ミス」はかず限りないくらいにしてきたし、これからもするだろう・・・と、思っている。

このようなミスを無くすために、様々な方法がとられている。
にも関わらず「事務ミス」が起きてしまう。
その要因の一つは「慣れ」というコトもあるだろう。
経験値が多くなればなるほど、ミスを起こしてしまうということだ。
決して緊張感がないわけでは無い。

ただ今回の「フクシマ」については、「またか・・・」という印象が強い。
決して、作業をされている方々を責めているのでは無い。
むしろ、このような「些細なミスが重なる」というコトを問題視しているのだ。
言い換えるなら、「組織として、どこか機能不全に陥っていないか?」という心配なのだ。
現場の人たちはギリギリのところで頑張っているのに、それを本社側が理解をせず、口先だけの指示で終っているのでは?という心配なのだ。

「機能不全に陥っている組織」が巨大であればあるほど、機能回復をするには時間がかかる。
何より、自身が機能不全に陥っているをわかっているのかも疑わしい・・・と感じるのは私だけだろうか。