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見習うべきポイント-なでしこと政治家-

2011-07-19 17:06:36 | アラカルト
今日「なでしこジャパン」のメンバーが揃って帰国した。
今回の優勝で、日本だけではなく世界各国から「なでしこ」たちに賞賛の声が集まっている。
もちろん、国内からも「東日本大震災」の被災地の方々や所属チームの地元を始め、政界などからも賞賛の声が集まっている。

その中で、政治家のみなさんが「なでしこジャパンを見習いたい」というコトバを口にするのは良いのだが、どうもそのポイントがチョッと違うような気が・・・。

菅さんは、「なでしこ」たちの粘り強い試合運びに、「私も・・・」と言っているようだし、みんなの党の渡辺さんは、「なでしこのような一体感が現政権には無い」と言っている。
確かに、「なでしこジャパン」の粘り強い試合運び、諦めない姿はとても素晴らしいモノがあった。
でも、それは「自分たちは出来る」という、信念のようなものがあってのこと。
そのために、彼女たちはとても恵まれているとは言えない環境の中で、プレーし続け、おそらくこれからも続けていくのだ。
その意味で「ある種の覚悟」のようなモノがあり、「自分たちの努力が、後輩たちを育てる」という強い気持ちがあってのことだろう。

そして、選手一人ひとりが互いに思いやり、相手チームにも敬意を払うことができたからこそ、決勝戦で闘ったアメリカチームの選手からも、祝福の言葉が出たのではないだろうか?
それを表すように「なでしこジャパン」は、今大会の「フェアプレー賞」も受賞している。
「フェアプレー賞」ばかりは、獲ろうと思って取れる賞では無い。
また、優勝チームが「フェアプレー賞」を受賞する、というコトもまた珍しいことなのだ。

帰国後の記者会見でも、キャプテンを務めた澤さんを始め選手、佐々木監督も「みなさんが、応援してくれから優勝できた」というコトを話している。
その謙虚さもまた、「なでしこ」らしさではある。

その様に考えると、政治家のみなさんが「なでしこを見習いたい」というコトバが、とても軽軽しいモノのように聞こえてくるのは、私だけだろうか。
「なでしこジャパンを見習う」というのであれば、与野党関係なく「今すべきことに、全力で取り組む」というコトなのでは?
自己欲的なモノを排除し、粉骨砕身で一丸となるコト。
それも、利害関係など関係なく「フェア」に。

上っ面の賛辞など、なでしこたちには必要ない。
もし、本当に「見習いたい」のであれば、それを行動にすべきなのでは?
そうすれば、国民の政治家に対する考えも変わるかも知れない。