日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

食の「であいもの」

2011-12-15 17:49:06 | アラカルト
しばらく前から、気になっているモノがある。
一つは、Yahooなどのポータルサイトにポップアップされるコカコーラ社の缶コーヒー「ジョージア クロス 和ースタイル」
もう一つは、ニュースサイトで見かけた「山形庄内シルク焼きそば(ソース後がけ)」。

私が気になったのは、それぞれの味と素材の組み合わせだ。
京都のおばんざいなどでは、素材のおいしい組み合わせを「であいもの」というらしい。
とすれば、この2つの「であいもの」はどんな感じなのだろう?と、想像をしてみるのだ。

まずコカコーラ社のものは、従来の缶コーヒーに抹茶を加えたというのがポイントのようだ。
残念なことに、近所のコンビになどでも見かけないので、飲んではない。
ただ、「コーヒーに抹茶」というのは、味の想像が付きにくい。
付きにくいだけではなく、おいしそうなイメージがわかない。
そもそも抹茶に対する味のイメージというのは、多くの人にとってどのようなモノなのだろう?
私にとっての「抹茶の味」というのは、お茶会などでいただく「お薄」。
決して、「抹茶オーレ」とか砂糖が入った「グリーンティー」ではない。
したがって、それなりに独特の苦味のある味が「抹茶」の味なのだ。
それにコーヒーの苦味が加わるとなると、そのコーヒーの苦味と抹茶の苦味が合うのだろうか?と、想像するのだ。
そして、私の想像する味は決して積極的に買ってみたい!とはならない。
提案としては、おもしろいと思うし、最近の和カフェ人気などを考えるとわからないわけでもないのだが・・・。
来年の今頃、商品として残っているのだろうか?と、思ってしまう「であいもの」という気がしている。

もう一つの「山形庄内シルク焼きそば(ソース後がけ)」で、興味が引いたのは焼きそばの麺にシルク粉末が入っていることだ。
焼きそばそのものはB級グルメだが、そこに「シルク」という素材が加わるとB級グルメでありながら、違う価値が出てくるような気がしたからだ。

ご存知の方も多いと思うが、緑茶石鹸「茶のしずく」に含まれていた小麦たんぱく質によって、重篤なアレルギーを引き起こしたと、問題になっている。
そして現在、小麦たんぱく質の代わりに加えられているのがシルク粉末。
絹のたんぱく質は以前から、美肌効果があるといわれており、今でも多くの化粧品に使われている。
もし全国的に展開をするのであれば「美肌焼きそば」というプロモーションもできるのでは?と、思ったからだ。
それだけではなく、山形県の特産品の一つである「紅花(=サフラン)」を加えると、女性にとっては美肌+冷え性対策麺という、付加価値が生まれてくる。

私が見たWEB記事は、「焼きそばでまちおこし・若い人たちの雇用創出」というような内容だったが、せっかくの「まちおこし」というであれば、焼きそばというB級グルメとして定番過ぎるものだけに収まらずに、違う価値をプラスすることでB級グルメではない魅力を創りだすことができるのではないだろうか?
こちらの「であいもの」は、チョッと楽しみな「であいもの」のように感じたのだった。