日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

少し変わった被災地支援

2011-12-11 19:40:49 | ビジネス
スーパーマーケットに行くと、様々な食品関係のキャンペーンポスターや応募用紙がある。
最近は、キャンペーン対象商品近くではなく、レジカウンター近くに置かれていることが多いようだ。
その理由をアレコレ考えると、チョッと世間が忙しないからだろうな~と想像が付き、寂しい気持ちにもなる。
ただ、レジカウンター近くに数多くのキャンペーン応募用紙が置かれる(正しくは、壁に下げてある)と、見逃しやすいことも確か。
私自身、あまりこのようなキャンペーン商品を購入しないため、「へ~、こんなキャンペーンをしているんだ・・・」程度の興味しかなく、長い間見逃していたキャンペーンがあった。
それが「秋田米 みんなのちからキャンペーン」だった。
キャンペーンそのものは、新米が市場に出ることから始まっており、締め切りは今月末。
キャンペーン終了が近い。

このキャンペーンに興味が引かれた理由は、これまでのような食品プロモーションのためのキャンペーンと大きく違っているからだ。
ご存知のように、このようなプレゼントキャンペーンは販売促進も兼ねており、対象商品を購入するか、クイズに答えて商品を貰うという2つのパターンがある。
しかしこのキャンペーンは、そのいずれにも属さないプレゼンが用意されている。
それが「秋田米を被災地に送る」というモノ。

当選本数そのものが限られているので、被災地に送られるお米の量も決まっている。
とは言うものの、「被災地にお米を送る」というコトは、普通の人にはなかなかできない。
気持ちとしては「被災地応援」があっても、送るものは食品以外のものに限られるし、現実的には募金という方法が、一番ベストだということになる。
しかし、農協などがそこに加わると、応募者が被災地に農産物を送ることができる。
これまでとは違った、被災地支援の方法だといえる。
何より、「キャンペーンクイズ」という、気軽さが良い。

被災地となった東北地方は、日本でも有数の米どころでもあった。
その田んぼも、津波により作付けができない状態になっているところが多いだろう。
同じ東北の秋田のお米を送ることで、東北全体の農業が元気になるコトを応援する、というコトを考えれば、こんなキャンペーンも「あり」だと思う。
と同時に、これからの商品販促のキャンペーンの新しいカタチとなるかも知れない。
そんことを感じを持ちながら、キャンペーンチラシをショッピングバッグに入れて帰ってきた。