日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ソニーが目指すのは・・・

2011-12-08 14:52:19 | CMウォッチ
Yahooのトップには、様々な企業の広告が表示される。
先日エントリをしたカルティエも、そうだった。
今、気になっているのが「ソニーのヘッドホン」の広告だ。
「ソニー ヘッドフォン スペシャルコンテンツ」

現在、テレビで流されているのか知らないが、このプロモーションムービーだけを見ていると、なんとなくソニーがこれから先目指すモノが見えてくるような気がしている。
それが、「エンターティメント」という分野だ。

ご存知のように、ソニーは映像や音楽などのソフト事業にも力を入れてきた。
過去にはトリニトロンというテレビや、「音楽を聴く」というスタイルを大きく変え、iPodの生みの親ともなった「ウォークマン」がある。
残念なことにここしばらくは、ヒット商品とはなんとなく無縁の状態が続いていた。

それはテレビCMについても、言えていたような気がしている。
それが今回のヘッドフォンのプロモーションムービーを見ると、なんとなくだが「ソニーらしさ」のようなモノが感じられたのだった。
と同時に、ソニーがこれから先目指していくのは「音楽や映像企業」なのでは?という気がしたのだった。
そしてテレビや携帯型音楽プレーヤーなどは、それらの音楽や映像を存分に楽しむためのツール、という位置づけとなるようにも感じたのだった。

そのように考えると、先月ソニーがEMIを買収したことも、なんとなく辻褄が合うような気がする。
もちろん、EMIを買収したことでもたらさせる利益は、本業の下支えになるというのは間違ってはいないと思う。
だが本当のところは、EMIを買収することで音楽などのコンテンツを充実されることで、ツールであるテレビや音楽プレーヤーを売っていこうという考えなのでは?
別にテレビや音楽プレーヤーは、ソニーである必要は無いけれど、「より映像や音楽を楽しむため」の技術開発や独自のコンテンツやアプリケーションを取り込む、というコトを目指しているような気がするのだ。

ヘッドホンというツールは、決して高価なものではない。
だからこそ、これほどのグレードのプロモーションムービーを作ることが、気になったのだった。