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アラフォーと呼ばれる女性たち

2011-12-09 16:14:56 | ビジネス
3,4年前に「流行語大賞」を受賞した「アラフォー」というコトバ、今では当たり前のように40歳前後の女性たちを示す言葉として定着した感がある。
「アラフォー」に続き、「アラサー」や「アラフィフ」というコトバも登場したが、定着したとまでは言えない気がしている。

当時「アラフォー」と呼ばれた女性たちも、40代後半に入り始め最近では「美魔女」と呼ばれることもあるようだ。
「とても40代とは思えないほど、若々しく美しい女性」のコトを指すらしい。
確かに、街中で見かける女性の多くが実年齢よりも、若く見えるのでは?と、思うことが多い。
それほど、女性全般が若々しくなってきている、という印象がある。

その理由の一つが、おしゃれにかける時間と労力、情報収集力の高さのような気がしている。
というのも、書店に行くと40代~50代向けのファッション雑誌が、増えているだけではなく、登場するモデルさんや女優さんたちが、とても若々しいファッションやメイクをしているからだ。
雑誌全体からすれば、若年向けの雑誌が不振でもアラフォー以上向けのファッション誌などは、好調なのでは?と、思うほどだ。

考えてみれば、「アラフォー」というコトバが流行した頃の40代前半だった女性たちの多くは、バブル経済の中で青春を過ごした世代でもある。
卒業旅行なども海外へと出かけ、当然のように海外の有名ブランド品を身につけてきた世代でもある。
バブル経済が、日本の女性たちの「海外有名ブランド品志向」を強めた、と言っても過言ではないだろうし、その影響を一番受けた世代でもあるはずだ。

そのような視点で書かれた毎日新聞のWEBサイトの記事を読みながら、日本の消費をいろいろな意味で引っ張っているのは、彼女たちなのでは?という気がしてきた。
特集ワイド:震災後のアラフォー女性は? 「キレイ」骨太に進化

もう一つ彼女たちに共通していることがあるとすれば、「認められたい感」だけではなく、上昇志向も強いという点だろう。
もちろん、そのような女性たちばかりではない。
ただ、他の世代よりもその傾向が全体的に強い、というコトなのだ。
だからこそ、ボランティアなどの活動にも積極的なのだろうし、自分らしさを追い求め続けるのだろう。
そこから生まれる市場というのは、実に多岐にわたるはずだ。

それにしても「アラフォー」というコトバの素である「Around 40」は、女性だけを対象としていなかったと思う。
しかしそれが「アラフォー」となると、「40歳前後の女性」と限定されてしまう。
一体男性は、どこへ行ってしまったのだろう?