日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

エアコンの廃熱

2012-08-05 04:13:57 | ビジネス
連日の猛暑。
いくら暑さを避け、夕方に買い物などに出かけるにしても、その暑さから逃れると言うコトは、なかなかできない。
特にいろいろなお店が入っているビル近くを歩くと、そのエアコンの廃熱の熱さが拍車をかける。

そんなビルの近くを歩いていて、フッと思ったコトがある。
「エアコンの廃熱も『熱』なら、それをエネルギーとして利用できないか?」というコト。
とても荒唐無稽の様な、発想だとは思う。
思うのだが、もし「エアコンの廃熱」が何らかのエネルギーとして利用できたら、都市におけるヒートアイランド現象にも歯止めが掛かり、「エアコンを使いながら、節電」というコトだってできるのでは?」と、エアコンの基本的仕組みも判らない私などは、単純に思ってしまったのだ。

日本の「省エネ技術」は、世界のトップクラスだと思う。
冷蔵庫などの「省エネ技術」などは日進月歩のようで、毎週の様に新聞に折り込まれる家電量販店のチラシを見ると、消費電力が年々少なくなっている。
テレビなども「型落ち」と「新型」を見比べると、その消費電力には格段の差が有る。

エアコンはどうなのか?というと、確かに消費電力は下がってきている。
それは、使用電力という点で大きく下がっている。
でも、室外機から排出される「廃熱量が減っている」という情報は、チラシを見る限り判らない。
もし、家電メーカー各社が「廃熱量も減っています。ヒートアイランド現象を止めるコトにも一役買っています」といった説明が有れば、生活者は使用電力量だけでは無く、購入時の新しい判断材料となるように思う。

考えてみれば、エアコンと同様に廃熱量が高かった家電が、冷蔵庫だった。
10年ほど前に買い換えた我が家の冷蔵庫には、今の様な省エネ構造になっておらず(比較的小さな1~2人用クラスの冷蔵庫で、当時はこのクラスには今の様な省エネ構造にはなっていなかった)、そのため冷蔵庫の近くに立つと、とても暑い。
冷蔵庫内を冷やす為に、それなりの熱を排出している、と言うコトが実感として判るのだ。
おそらく、今の冷蔵庫は私が購入したような1~2人用クラスの冷蔵庫であっても、冷蔵庫の近くに立つと暑い、と言うことはほとんど無いと思う。
それだけ、家電メーカー各社が「廃熱量を減らす」コトで、省エネ化を進めてきたのだ。

ところが、エアコンの場合はどうなのだろう?
いきよい良く回る室外機のファンを見ると、そんなコトを考えてしまう。
本来、一番良いのは「エアコンに頼らない」というコトだと思う。
思うのだが、商業施設などではその様な訳にはいかない。
とすれば、あの大きな室外機から排出される「廃熱の再利用」を含めた、省エネ化という発想があっても良いのでは?

夜になっても、涼やかな風が吹かないまま熱帯夜となった。
エアコンを使いたくても、我慢をしているご家庭も多いと思う。
もし、エアコンの廃熱がエネルギーとして再利用されたら・・・そんなコトを、考えた夜の散歩だった。