日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

通販会社が、日本産に力を入れ始めた

2012-08-09 21:29:38 | ビジネス
立秋が過ぎ、暦の上ではそろそろ秋。
それは暦の上だけの話。
まだまだ暑い真夏の太陽が照りつける日々が、続く。

それでも、小売りの世界では「秋」。
先日送られてきた通販のカタログを眺めていると、インテリアのカタログには既に「こたつ」関連商品が、掲載されている。
ファッションのカタログにも、既にファー付きのコートなどが掲載されており、見ているだけで汗が噴き出そうになる。
「通販カタログ」というコトを考えると、それも仕方の無いコトなのだが。

そんな通販カタログを見ていると、随分と「日本産」の商品が増えてきているコトに気がついた。
この様な傾向は、数年前から始まっていたのだが昨年の東日本大震災以来、加速度的に「地方の名産品掘り起こし」商品が、目立つ様になってきた感がある。
それも、以前はやや高めの価格設定だったのが、随分こなれた価格になってきたコトにも驚いている。

もちろん海外生産品とは違うので、価格としては安い訳では無い。
でも「この価格なら出しても良いな!」と思う位の価格に、落ち着いてきているのだ。
その背景には、生産者や通販会社の努力があってのことだと思うが、もう一つはカタログに掲載されている「話」と言う気がしている。

「話」とは、それらの商品が「伝統的な技法によって、作られてきた」というコト。
そして、生産者の言葉や思いがしっかり伝わる様な写真と文章が構成されている、と言う点がある。
同様なのが、オーガニックコットンやアジアの伝統的な織物の商品だ。

日本の経済が決して上向きでは無いコトを考えると、価格優先になりがちだ。
それでも、この様な「話」に共感をし、チョッと高くても作り手の顔が見えるだけでは無く、商品そのものにも作り手の息づかいの様なモノが感じられる方が、今の生活にマッチしている、と感じ始めている生活者が確実に増え始めている様に感じる。