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人気CM×2の効果は?

2012-08-22 20:01:56 | CMウォッチ
今日の新聞の真ん中の頁に、2面を使った広告が掲載されていた。
サントリーのBOSSとソフトバンクのコラボ広告だ。

サントリーのBOSS・レインボーマウンテンのテレビCMもソフトバンクの白戸家のテレビCMも長い間、登場人物が変わっていない。
CMシリーズが始まった頃は、「なんだかな~」という感じがあったが、それも今では、何の違和感もなく受け止められている。
ここ2、3年は、好感度の高いCMとして評価される人気CMとなっている。

この2つのCMに共通するコトは、その時々の話題を上手に取り込みながら商品やサービスを伝えている、と言う点だろう。
それも、大上段の構えるのではなくユーモアというパッケージに包んでいる、と言う点だ。
でもそのユーモアも時々、トゲがあったりする。
特に、サントリーのBOSS・レインボーマウンテンの「調査員・宇宙人ジョーンズ」氏の言葉は、チョッと風刺的なユーモアがある。

今回の新聞広告でも、その風刺的なユーモアが広告文の中で読み取れるコトができる。
BOSSが発売されてから20年という時間の間、日本の経済は停滞し続け明るい話題などほとんど無かった。
どんどん内向き思考に陥り、どこか小さくまとまるコトで何とかやってきた20年だった、と言われれば、そんな気がする。
それでは社会の発展も停滞するし、明るい展望など開けない、と言うコトも十二分に知ったはずだ。
でも、次への一歩が踏み出せずにいた・・・と言うのも、また事実だろう。
そんな指摘をしつつ、「(良い意味での)ぶつかり合う」コトの大切さを、「焼きそばパン」に置き換えることで、ユーモラスにまとめている。

この広告文にある「缶コーヒー飲まないとやってられないし・・・」と言うのは、チョッと大袈裟な気がしない分けでもないが、「ケータイ(ポイントは「携帯」ではなく「ケータイ」という表現)ないと、生きてけないし」という言葉には、頷く方も多いかも知れない。

携帯電話が登場した頃は、大型トランシーバーの様に大きく「携帯」とは言うものの、「携帯性」が感じられないモノだった。
それが、手のひらに収まる程度の小型化で一気に利用者が増えた。
利用者の急増は、それまで「電話と日々の生活」のスタイルを変えただけでは無く、「情報」そのものも大きく変えたように思う。
その変化はまさに「想定外」だったかも知れない。

ちなみに、このコラボスペシャルサイトは、サントリーのBOSSとソフトバンクそれぞれチョット違っている。
サントリーBOSS20周年 ソフトバンク コラボスペシャルサイト
ソフトバンク プラチナバンド コラボスペシャルサイト
いずれも、「2002年宇宙の旅」のテーマ曲が流れる。