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女性マーケターから見た日々の出来事

違う視点でオリンピックを見て見る

2012-08-03 20:04:40 | ビジネス
ロンドンオリンピックが始まり、テレビにかじりつき!と言う方もいらっしゃるかも知れない。
日本との時差の関係で、日本での昼間には競技が無い。
夕方~深夜~明け方が、丁度競技の真っ最中!と言うコトになる。

日本勢では、お家芸とされてきた柔道が不振に終わった。
特に男子は、金メダルが0と言う結果になってしまった。
逆に水泳では、若い選手たちが大活躍をしている。
体操男子でも、内村選手の演技というよりも美技に酔いしれた方も多かったのでは。
他にも決勝トーナメント進出を決めた、男女サッカーなどはメダルの期待も大きい。

そんなオリンピックだが、チョッと視点を変えて見るとおもしろい。
例えば、各国の選手団が開会式で来ていたユニフォーム。
開催国イギリスは、ステラ・マッカートニーのデザインによるモノ。
開会式で「ヘイ・ジュード」を歌った、ポール・マッカートニーのお嬢さんで、パリコレで活躍している新進のデザイナーだ。
写真で見る限りでは、ステラらしい柔らかな感じをスポーツウェアで表現しているようで、なかなか高評価の様だ。

一方、開幕前に話題を呼んだのが、米国。
デザイナーは、これぞアメリカ!!と言う感じがするラルフ・ローレン。
そのイメージに違わず「アメリカだな~」と言う、デザインと色のコーディネート。
問題は、中国製だったことだろうか?
他にも、プラダやフェラガモなどがユニフォームや小物を提供しているなど、「スポーツウェアのファッションショー」の様な各国のユニフォームだ。

それに比べ・・・何故日本はあのデザインなのだろう?
デザインだけを見れば、48年前の東京オリンピックを彷彿とさせる。
あのユニフォームを見る限りでは、日本はフレッシュな感覚を持ったデザイナーがいないのか?と、思われても仕方ないのかも知れない。
せっかく「クールジャパン」として、日本のいろいろな文化をアピールしようとしているのだから、若いデザイナーを積極的に起用するコトも検討しても良かったのでは?
実際、パリのコレクションなどを見ても、日本人で評価を受けるのは川久保玲さんや山本耀司さんと言った、日本人デザイナーの大御所の様な方ばかり。
日本人デザイナーの登竜門的な「東京コレクション」なども、年々規模が縮小される傾向に有るコトを考えると、日本のファッション産業の問題点のようなものも見えてくる。

もう一つは、某国が「偽物ナイキ」を選手に提供していた、と言う点。
某国の関係者は「本物のナイキが高く、選手に提供できなかった」と、コメントしている様だ。
ただ、オリンピックやサッカーのW杯の様な大規模な国際大会は、スポーツメーカーにとっても「晴れ舞台」であり、そこで評価されるコトが「市場を拡大させる」方法でもある。
このコメント後、ナイキが本物のナイキを提供したかどうかは、判らない。
ただ、この様なコメントが出た限りナイキ側としても提供せざる得ないと思うし、それをきっかけに、某国だけでは無く周辺諸国のスポーツ関係者と、強いコネクションができるかも知れない。
そう考えれば、ナイキが無償提供しても決して損になる話では無いと思う。

そう考えると、選手一人ひとりの活躍はメダルの色や結果だけがオリンピックでは無い、と言うコトがよく分かる。
いよいよ、今週末からオリンピック後半となる。
果たして日本人選手たちは、どんな活躍を見せてくれるだろうか?