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「SMAP」というイノベーター?

2016-01-14 18:36:32 | アラカルト

アイドルグループ「SMAP」が、解散するのでは?と、昨日からNHKをはじめニュースで取り上げられている。
いわゆる「ジャニーズ系アイドル」に興味がないので、「SMAP」が解散ということになれば、解散をしたのだな~と、思うくらいだと思う。
ただ「SMAP」という、男性アイドルグループは「アイドルグループ」の在り方を変えた、アイドルグループなのでは?という気がしている。

ご存じの方も多いと思うのだが、ジャニーズ系アイドルの多くは「グループ単位」で活動が中心だった。
「フォーリーブス」の頃から、「SMAP」が登場する前の「光GENJI」くらいまでは、「グループの誰々」という印象で、一旦グループから離れてしまうと、メンバーの個性というものがほとんど感じられないタレントとして、終わってしまっていたように思う。
もちろん、すべてのジャニーズ系アイドルグループのメンバーが当てはまるわけではないが、全体の印象としては「グループ>個人」という印象だったような気がする。

それに対して、「SMAP」の場合グループでの活動と並行して個人としても活躍をしてきた。
しかも「アイドル」という枠にこだわらず、活躍の場を広げてきた。
個人として活躍するときには「SMAPの誰々」ではなく、個人の名前が挙がるというアイドルグループだ。
だからこそ、「SMAP」として活動するときの新鮮さが、失われにくかったのかもしれない。
この「ビジネスモデル」の成功により、その後に続く「TOKIO」や「V6」、「嵐」などの人気グループを創っていくコトができたのでは?という、気がしている。

もう一つ感じることは、楽曲提供者たちの多さだ。
スガシガオさんや「世界に一つだけの花」の槇原敬之さん、山崎まさよしさんなど、いわゆる「アイドルグループの楽曲提供者」ではない、アーティストの楽曲を選んできている。
今では当たり前のように思える起用だが、「SMAP」の人気が出始めたころは、やはり異質な感じがあった。
「え!このアーティストがSMAPに曲提供をするの?」という驚きもあったし、SMAPに曲提供したコトでメジャーになったアーティストもいる。
その意味では、J-POPという世界に「アイドル」という要素を加えた、グループのような気がする。

それまでの「男性アイドルグループ」というイメージを変え、個人とグループという絶妙なバランスの上で活動をしてきた、というのは「アイドルグループ」のイノベーター的存在だったのではないだろうか?
「SMAP」のメンバーもアラフォーとなり、すでに「アイドル」とは言えない年齢になりつつある。
何より、「SMAP」の成功に続く「TOKIO」や「V6」のメンバーも30代~40代。
これらのグループに続く、絶大な人気を持つ20代のアイドルグループが、登場していない(私が知らないだけかもしれないが)ことを考えると、「SMAP」の解散(報道)の影響は、大きいかもしれない。