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高齢者のサポートが、社会にプラスとなる?

2016-03-03 19:31:07 | アラカルト

先日、大阪の梅田で心疾患を突然発症した男性が運転する車が暴走し、死傷者が出た。
今日は高齢の男性が、「ブレーキとアクセルを踏み間違え」て、通学途中の小学生が亡くなっている。
なんとも痛ましい事件なのだが、このような「ブレーキとアクセルを踏み間違えて」起きる事故は、年に何度か起きているような気がする。
そのたびに、運転者に対する注意喚起が行われるような気がするのだが、このようなことが続くと「運転する人の技術」よりも、機械的なシステムでカバーする必要があるのでは?と、考えてしまう。
おりしも「自動運転」が、話題になる昨今である。
運転技術で対応できない部分を、自動車そのもののシステムで制御するための「自動運転」が、まず優先される必要があるという気がしている。

また、今週認知症の男性が線路に侵入し電車にはねられた事故について、遺族側の主張が認められる、という判決が最高裁であった。
認知症男性遺族側だけではなく、現在認知症の介護に当たられているご家族や介護者にとっても、良かったのでは?という気がしている。
ただ、今後もこのような「事故」が起きる可能性は高く、「認知症患者を支える人達に対するサポート」が、社会的な問題にもなってくるはずだ。
それは「事故を減らす」というだけではなく、サポートをする人の暮らしを支える、という点でも重要なのではないだろうか。

そう考えると、高齢者に対する様々なサポートは、社会全体にとってプラスとなる要素が高いのでは?という気がしてくる。
高齢者に限らず「ブレーキとアクセルを踏み間違え」て、事故を起こす人はいるだろう。
ただ、このような間違った操作をする人たちは、圧倒的に高齢者が多いはずだ。
何故「ブレーキとアクセルを踏み間違えるのか?」という視点で考えると、原始的ではあるが「識別しやすいように色分けする」という方法もあるだろう。
現在スバルが展開している「アイサイト」のようなシステム(確実に「自動停止ができる」システム)を、メーカーを問わず、全車に搭載するようメーカー側に義務付ける、という方法もあるはずだ。
運転中、心疾患などにより運転不能になった場合、クルマが運転者の状況を把握し、自動的に路肩にとめられるようGPSなどと連動させながら「自動運転」させる、という技術開発なども急がれるだろう。
実際、アイシンは、このような技術開発に取り組んでいる。
朝日新聞:運転中に急病・・・察知し路肩停止 アイシンが支援技術公開

高齢者の行動を制限するという視点ではなく、高齢者の暮らしを支え、事故を減らすという視点の技術は、社会全体が暮らしやすくなる技術かもしれない、と考えるのだ。