日々是マーケティング

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「共通言語」を持たない人たち

2020-04-28 19:36:25 | 徒然

タイトルをご覧になって「日本語VS外国語」と、思われた方も多いと思う。
「新型コロナウイルス」の感染拡大が、眼に見えて酷くなってから感じていることが、「共通言語」ということだ。
すなわち、「日本語VS日本語」という環境の中で、「同じ理解ができない、齟齬が発生している」という、印象を日々強く思うようになってきた。

先日、女優の岡江久美子さんが「新型コロナウイルス」で亡くなられた、という訃報があった。
訃報と共に岡江さんが「新型コロナウイルス陽性」の診断がされるまでの、経過もわかった。
経過が分かるにつれ、「発熱や倦怠感がありながらも、4日間自宅待機をするように」といわれ、そのままご自宅で療養されている間に、悪化し救急で搬送された先でPCR検査をやっと受けることができ、陽性と判明したという内容だった。
経過内容を見る限り、これまで私たちが新聞やテレビなどのメディアで言われ続けてきた「自宅待機」の経過だった。

ところがこの経過を知った「新型コロナウイルス専門家会議」からは、「このような内容のことは言ってはいない」という、発言が飛び出した。
Business Journal:コロナ専門家会議「”4日様子みて”言っていない」と虚偽説明・・・検査抑制で在宅死亡者増加か

この専門家会議の発言を聞いたとき「専門家と一般市民との間には『共通言語』が無い」と、感じたのだ。
一般市民として、これまでの専門家会議での「新型コロナウイルス」に関する治療の順番と、随分理解が違っていたと思ったし、もし専門家会議の方々が「そのような趣旨ではない」というのであれば、「言葉の認識・理解が大きく違っていた」ということになる。

確かに、医療者の使う言葉には「専門用語」等が多く、一般市民には理解しがたい言葉が多い。
だが今回の話には「専門用語」等は無く、一見すると平易な分かりやすい言葉が使われているように思っていた。
しかし、それは違っていたようだ。

同様の言葉を使う方々が、最近多くなってきた。
その代表的な人は、安倍首相だ。
昨年は「ごはん論法」という名前までついた、詭弁とは言い難い言い訳のように聞こえるのだが、ご本人はいたって真面目に「そのような趣旨では言ってはいない」と、こちらの理解が間違っているかのような発言を繰り返しされている。
それは日本の政治を支えている(といわれている)、官僚といわれる人たちも同様だ。
幻冬舎PULS:「ごはん論法」「きな粉持ち論法」を日常で使ったらただの無能者

互いに日本語を使っているはずだが、これほど「理解が違う」という経験は、過去ほとんどなかった。
一般市民と共通言語を持たない方々には、このGW中に一般市民の使う言葉の使い方を十分理解し、GW明け以降は是非とも「共通理解ができる言葉」を使ってほしい、と願っている。