日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

やはり、あてにならない政府だった

2020-04-12 20:22:39 | 徒然

いきなりだが、愚痴らせてほしい。
「あぁぁぁ~、何故、彼が日本のリーダーなのだろうか?他国では、医師免許を持っているリーダーが医療現場で働いたり、リモートワークで育児をしながら、新型コロナウイルス感染拡大を阻止するため、国民に訴えるリーダーがいるのに、何故youtueで人気ミュージシャンの呼びかけに応えるように、優雅な自宅での暮らしぶりを披露するのだろう?」

この愚痴は、言わずと知れた安倍首相が、人気ミュージシャンの星野源さんがyoutubeで呼びかけた「おうちで踊ろう」のコラボレーション企画に、安倍首相が乗ってしまったことだ。
Huffpost:安倍晋三首相が星野源との異色のコラボに「イラっとする」。ソファーでくつろぐ様子を投稿(動画)

この話題が出た時に思ったことが、最初の愚痴だったのだ。
安倍さんからすれば、「不用不急の外出はしないで、自宅でゆったりとして過ごしてほしい」という、つもりの動画投稿だったのかもしれないが、この動画を見る限り「安倍さんは国民の窮地を理解しているとは思えない」と、感じた方のほうがはるかに多かったのではないだろうか?

実際、ネットカフェ難民といわれている人たちは、生活の拠点としていたネットカフェを追い出され、路上生活者となる可能性が高い。非正規で働いていた人の中には、「自粛要請」の為に仕事そのものを失い、家賃や光熱費などの支払いができなくなってしまった人たちもいるだろう。
何より、「命の最後の砦」となっている医療関係者の不眠不休の活動があってこその、今の現状が保たれているという現実がある。

確かに安倍さんは、ネットカフェ難民や非正規で働いている人たちとは、まったく違う待遇で生活をしている。
孤軍奮闘している医療者のように、「緊張感」が常にあるような職場環境でもない。
経済的にも安定し、元々庶民の暮らしとは別世界のような生活環境の中で、生まれ育ち、今の地位にいる。
だからこそ、あのような「のんびり」と「優雅」な生活の一部の動画が、投稿できるのだ。

日本のように、災害が頻発するような国では「利他的な優しさ」が、大きな社会基盤となっている。
人と人との繋がりが、これまで経験してきた「難局」を乗り越える力となってきたのだ。
「優しさ」という漢字の成り立ちを考えると、「人を憂う」ということに気づく。
ところが安倍さん(と奥さま)には「人を憂う」という、感覚が感じられない。
単なる「芸能人好きな政治家とその妻」なのだ。
安倍さんご夫妻に限らず今の政治家や、恵まれた環境で小中高大を過ごし、官僚となった人達もまた「人を憂う」という、感覚を持っていないように感じるのだ。
「人を憂う」という気持ちや思いが無いからこそ、「生活保障」の話ではなく「頑張ればできる的精神論・根性論」が、会見の端々に出てきてしまうのだろう。

これまで安倍さんは、「新型コロナウイルス」の感染拡大による欧米各国のリーダーたちが発してきた言葉や行動を、どのように聞き・見てきたのだろうか?
今現在の日本の状況は、欧米よりもまだ猶予があるのでは?と思われる。
とすれば安倍さんには、諸外国のリーダーのメッセージや行動を参考にできる時間が、あったはずなのだ。
にもかかわらず、何故、星野源さんの「おうちで踊ろう」なのか?

「国からの支援が期待できない」芸能文化の分野では、「投げ銭=クラウドファンディング」による、独自の動きが出てきている。
CINRA.NET:いとうせいこうが発起する巣ごもりフェス#MDL自律分散型の動き

安倍さんをはじめ政治家の多くや官邸に近い官僚の皆さんは、興味も関心もないだろう。
これは今の政治と生活者の距離感であり、彼らは永遠に気づくことが無いような気がしている。