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「自民党総裁選」既に終盤か?

2021-09-06 19:43:05 | アラカルト

先週、菅さんが「総裁選には出ません」発言をし、実質的な「総理退陣」宣言となった。
その直後から始まったはずの「自民党総裁選」だが、すでに終盤なのか?という感じになってきたようだ。
と言っても、あくまでも私の感じ方なので、まだまだ一波乱、二波乱あるかもしれない。

「終盤」と感じた理由は、河野さんに対する支持が自民党内から出始めている、という点だ。
安倍前首相は「高市さん支持」を、早々に表明したが、それは安倍さんにとって「言うことを聞いてくれそうな相手」だからなのでは?という、印象がある。
要はフィクサーのようなスタンスで自民党内での影響力を維持したいがための、高市さんへの支持表明だったのでは?という、気がするのだ。

ところが、安倍さんに対する有権者の不信感は強い。
自民党としては「安倍カラー」を極力排除しなくては、今後の選挙に勝てないのでは?という、気がしている議員さんがいるような気がしている。
何故なら、安倍さんの指名を受けた菅さんで首長選を含め、勝てた選挙が無かったからだ。
もちろん、菅さんの失政もあるのだが、安倍さんに対する疑惑解明を菅さんがしなかった、ということで安倍さんが裏で何かをしているのでは?という、疑念が付きまとっていた、という印象を持っている有権者が多い、という点もあるのでは?
そのような印象が良くない安倍さんが支持表明をした高市さんに対して、表向きはともかく実際に支持をする自民党員はどれほどいるのだろうか?

もう一つ高市さんについて言うなら、自民党の女性議員さんは「オヤジウケが良い」という印象が強いのだ。
決して、有権者のほうを向いて国会論戦をしているのではなく、党の党利党略に合わせた話しかしていない、という感じなのだ。
それを言ったら、野党の女性議員も同じだろう!と、ツッコまれるとは思いつつ、国会での発言時間の長さ等から圧倒的に、自民党が女性議員を起用して国会論戦をする時には、そんな印象がある。

とすれば、政治一家としてサラブレッドの河野さんは、自民党党員以外の有権者から見てもどこか安心感がある。
発言が分かりやすく、それなりの発信力もある。
石破さんが出馬を取りやめ、河野さん支持に回ったのも、その後の党三役等の重要ポストが欲しい、ということもあるだろうが、「選挙に勝てる党の顔」という理由もあるのではないだろうか?

残念なことだが、日本の選挙制度ではまず「選挙に勝つ」ことが、最優先なのだ。
選挙に勝たなくては、政権を執ることもできない。
「政権を執る」ことで、政党は初めて有権者から負託を受けた、ということになると考えているからだ。

先日、「総裁選」で注目すべきは野党なのでは?という内容のエントリをした。
それは「総裁選」で「総裁」となっても、与党にならない限り「政権を執る」ことにはならないからだ。
これほど自民党に逆風が吹いている今は、野党にとっては「政権を執る」最大のチャンスのはずなのだ。
だからこそ、野党は積極的に「自分たちの具体的政治ビジョン」を、有権者に語るべきなのだ。

その意味で「総裁選立候補者」の顔ぶれを見た時、「誰が選挙に勝てる顔」なのか?という、思惑で票トリが始まり、既にほぼ終わっているのでは?という、気がしている。