AppleWatchのCMをご覧になった方は、多いと思う。
youtube:AppleWatch Series4-Hokey Pokey
このCMをご覧になって、気づいたことが無いだろうか?
実に様々な人々がCMに、登場している。
人種や宗教、障害を持っている人、高齢者などなど、今までCMに登場することが無かった様々な人たちが、いろいろな場面に登場し、AppleWatchを健康サポートのツールとして、楽しみながらスポーツやダンス、さりげない日常の場面などで使っている、という内容になっている。
これまでグローバル企業と呼ばれる企業CMあるいは商品CMには、様々な人種の人たちが登場する、というのが定番であった。
AppleWatchは、もう一歩・二歩踏み込んで、宗教や障害、高齢者など、これまでのCMや社会でタブー視?されるような人たちまで、登場させている。
「AppleWatchには、人種も障害も年齢も関係ない。人生を楽しむ人たち全てのツール」と、言うメッセージを謳っているかのようだ。
と同時に、このようなアプローチはいかにもAppleらしい、と感じた方も多かったのではないだろうか?
今や企業CMや商品CMには、このような「すべての人」にアピールできるような内容が、必要な時代になってきている。
それはAppleのような世界的な企業に限ったコトではない。
今日のHuffpostに、改めて人種ということを考えさせられる記事があった。
Huffpost:「バレエ史に残る歴史的瞬間だ」老舗メーカーが茶色のトウシューズを開発したわけ。
「バレエ史に残る歴史的瞬間」とは、大げさな!と思われる方も多いと思う。
私も大袈裟だな~と、最初思った。
しかし考えてみると、ここ20年ほどで日本人バレリーナが世界的コンクールで優勝するようにはなったが、それ以前は手足の長さや細さなどでは圧倒的に欧米の白人の独壇場だった。
むしろ、今のように日本人バレエダンサーがコンクールで優勝あるいは、優勝に次ぐような賞を受賞し、欧州の名門と呼ばれるバレエ団のトップダンサーとなることは、夢のまた夢のような世界だった。
まして、黒人のバレエダンサーとなれば、もっと厳しい状況だっただろう。
世界のバレエ界が、肌の色などで差別をしていたわけではないと思うのだが、どこかで黒人のバレエダンサーに対する評価は、白人のダンサーに比べ高いとは言えなかったのでは?と、感じている。
白人か日本人をはじめとするアジア人であれば、トウシューズはピンクや白で問題はなかったが、黒人のダンサーが増えれば、当然のことながらダンサーの肌の色に合わせる必要が出てくる。
英のメーカーがやっとそのコトに、気づき製造を始めた、ということは「バレエ史に残る」ような出来事だろう。
バレエのトウシューズそのものを製造・販売をしている企業そのものが、小さく・大きな規模ではないのだから、ある意味仕方のないことだろう。
しかし、今という時代だからこそ、世界的企業云々ではなく、様々な人種や人権などに考慮した情報を発信しなくては、社会から受け入れられない、ということのあらわれだろう。