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互いの強みを引き出せるのか?-シャープとパイオニア-

2007-09-21 21:23:19 | ビジネス
昨日、シャープとパイオニアが業務及び資本提携をすると発表した。
これにより、「業界再編成か?」という話題となっているようだ。
ここ最近、家電業界はSANYOの事業縮小やソニーの事業売却などが話題になっていた。
企業として生き残りを賭け、不採算事業などの売却などが行われるのは、何も家電業界だけではない。
それだけ企業が生き残るコトが、厳しい時代だと言える。

今回のシャープとパイオニアの業務及び資本提携のニュースを聞いた時、思い浮かんだコトは「映像と音響に特化するのか?」と言うコトだった。
今から15年程前、マーケティング勉強会の研修で、シャープ本社に伺ったことがあった。
その時、案内をしてくださった方が、「『壁掛けテレビ』の開発に力を入れている」というお話を聞いた。
当時はまだまだブラウン管テレビしかなく、『壁掛けテレビ』というのは「出来ればイイね~」という感じで受け止めていた。
マーケターとしては恥ずかしい話だが、当時は夢物語のような気がしていたのだ。
それが今や「液晶テレビ=亀山モデル」といわれるほどの、ブランドを確立し、薄型テレビ市場をリードしている。

今ではカーナビなどが主力商品となっているパイオニアだが、元々は音響機器が強い企業だった。
1962年には、セパレートタイプのステレオを商品化している。
セパレートタイプのステレオと言っても、分からない方もいるだろう。
今の「ミニコンポ」の原型だと思っていただきたい。
当時のステレオと言うのは、スピーカーとアンプやチューナー、ターンテーブルが一体となった「家具調ステレオ」が主流だったのだ。
実家には今だにこの「家具調ステレオ」がある(松下電器社製)。
むしろ「家具調ステレオ」のある家庭は、少なく「モノラルのレコードプレヤー」が一般的だった。
その後、ソニーなどに遅れて「ラジカセ」を発売し、パイオニアという企業名が知られるようになったように思う。
パイオニアの音響機器は一般的ではなかったが、ステレオやスピーカーなどの音響機器を引っ張ってきた企業でもある。

このように特徴をもった企業が、業務・資本提携をする。
互いの特徴であり、強みを引き出しどのような商品を開発し、市場をリードして欲しいと思う。





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