日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

モノづくりの原点と創造性

2006-11-02 22:00:53 | アラカルト
拙ブログでも取り上げさせて頂いた、高校の未履修問題は対応策が決まったようだ。
それにしても230時間も、足りない学校があったというのは・・・驚くというより、一体学校で何を教えていたのだろう?と疑問に思ってしまう。
今回の件で、分かったことは「試験範囲が広い=覚えることが多い世界史」や受験に関係ない「家庭科」等が、未履修の対象となってしまったようだ。

それで考えたのだが、受験に主眼を置き過ぎると「How to」ばかりを求めすぎてしまう傾向があるだけではなく、「日本のモノづくり」にも影響を及ぼすのではないだろうか?ということだ。

「日本のモノづくり」は、「使い易さ」などの「人の気持ちを想像する」ところから始まっていたのではないだろうか?
以前、ソニーが新入社員を渋谷や新宿などに行かせ、タウンウォッチングをさせていたという。
その「タウンウォッチング」が、「ウォークマン」などの商品開発へと繋がったという話は、有名だ。
「音楽のある豊かな生活を提案」というコンセプトは、その後の多くの人の生活形態までも変えてしまった。
今の「iPod」が、当たり前に受け入れられた素地をつくったのは「ウォークマン」という商品があってのことなのだ。
決して「How to」で、モノづくりをしたいた訳ではないのだ。

日本の企業の多くだけではなく、マンガなど日本の文化が海外で高く評価されている。
それは「オリジナル」があるからだ。
その「オリジナル」の視点は、どこにあったのだろう?
生活者の気持ち、既成概念という枠を少しだけハズシて「面白がる」等が、創造性として発揮され、モノづくりへと繋がったのではないだろうか?
そんな創造性を高校生の頃から、身に付けはじめないと一朝一夕には身に付かない。

今回、未履修の高校の多くはいわゆる進学校がほとんどだった。
彼らの多くは、将来法曹界や医学、官僚として地方や国の行政に携わる人材として、有望視されてるハズだ。
もちろん、一流といわれる企業の戦力としても期待されているだろう。
「人を想像するチカラ」は、「人の生活を創造する」ことにもなる。
行政の分野でも、法曹界や医療でもそれは同じだ。

ちなみに「家庭科」は、生活をする上でとても有用な科目です。
私は、受験期であっても家事は毎日手伝わされましたが、進学後、自炊生活をするに当たって、一番役立ちました。
「男性厨房に入る」が、当たり前の時代。
「家庭科」は、ある意味「生活サバイバル科目」でもあるのだ。

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