一昨日、昨日と、東京オリンピックの中継で多くの人が、印象に残ったのでは?と感じたのが、空手の形だった。
「空手」そいうスポーツが、沖縄発祥の地ということも初めて知ったし、組手で勝負をする「空手」とは違う、迫力と一つひとつの動きの力強さとしなやかさのようなものを感じた方は多かったのではないだろうか?
というのも「空手の形」そのもののを見たことが無い、という理由が大きいと思う。
そして「空手・形」を見ながら、思ったことがある。
それは平成20年から、教育指導要領で「体育の授業で武道が必須」になったため、多くの学校が柔道の授業を行うことになり、実施校が増えれば増えるほど、体育の柔道の授業中に起こる事故が急増していることを考えれば、空手・形の授業を行ったほうが良いのでは?と、感じたのだ。
柔道の授業で事故が多い理由として挙げられるのが、「柔道を教えることができる体育教師がほとんどいない」という点にあるという指摘がある。
確かに、背負い技や寝技等数々の技があることは知っている。
そしてそれらの「技」を受けるにしても、掛けるにしても、それなりの指導者の元で行わなくては、事故の元になるのでは?と、素人目から見てもわかる。
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とはいうものの、学校の授業で柔道を教えることができる柔道経験者は圧倒的に少ないだろうし、全国の柔道強豪校と呼ばれる学校の多くは、元々柔道の大会等で実績を残している経験者で、学生時代既にそれなりの試合経験がある教師が、指導しているはずだ。
インターハイ等の常連校等を見てみると、そんな気がしている。
しかし多くの学校、特に公立学校では、そのような柔道経験のある体育教師が、教鞭をとっているわけではない。
バレーボールやテニス経験者が、柔道の指導をするというケースもあるのでは?
そのために、授業中に事故が起きているのだとすれば、それでは「体育の授業に武道をする意味がない」ということになる。
そもそも「武道=柔道」と決まった訳ではないのに、何故か?柔道を武道の授業に選ぶ学校が多いのは、柔道が剣道等と違い道具を必要としないからなのでは?と、考えている。
であれば、「空手の形」も同じなのでは?
もちろん、そのためには外部から指導者を招聘する必要があると思う。
学校の体育の授業で行われている、柔道の事故を減らすためには、専門の指導者による授業が一番良いのでは?という指摘が、以前からあることを考えれば、「空手の形」も同じ条件なのでは?
まして「空手の形」は、仮想の相手と戦うために、組手による事故は無くなる。
何より、オリンピックで見られた「礼を大切に試合に臨む」という姿勢は、「武道」の授業に合っているのでは?
そもそも、体育教師だからと言って、すべてのスポーツが得意な訳ではない。
それぞれの得意な分野があり、それらの指導を「部活」という場で行ったほうが良いのでは?
もしくは、それぞれのスペシャリストを、授業に合わせてきてもらう方が、安全な体育の授業が行われるような気がするのだが…。
「体育の授業における武道の授業」については、柔道でなくてはならないと書いてはいないと思う。
であれば、個々の学校の事情に合わせて、学校側が「武道」を選ぶ必要があるはずだ。
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