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「ソーシャル・ジャスティス」って何?

2022-06-03 20:26:00 | ビジネス

Huffpostを見ていたら、見慣れない表現があった。
それが「ソーシャル・ジャスティス」という言葉だった。
Hiffpost:岐路に立つ日本企業。「ソーシャル・ジャスティス」に取り組むべき5つの根拠

「Social=社会」+「Justice=正義」ということだとは理解できるのだが、であれば何故「社会正義」と書かないのだろう?
「社会正義」を書かれたほうが、はるかに理解しやすいと思うのだが…(愚痴のようで申し訳ない)。

さてこの「社会正義」という言葉の前に、盛んに言われた言葉が「社会的責任」だったような気がする。
企業における「社会的責任」の中には、企業経営としての透明性や雇用に関する平等、子会社・孫請け会社のような取引企業に対する公正な価格と取引(立場的優位性によって関連会社や取引企業に不当な値下げ交渉や競争等をさせない)のような、ビジネスの基本的な企業責任の他に、SDGsへの取り組み等も含まれるようになった。
「環境問題等を含めた、企業活動全体の透明性と公表が求められる」というのが、「社会的責任」ということだったように思う。

これらの「社会的責任」から、一歩進んだ考えが「社会的正義」だとすると、今の日本企業の多くが「社会的正義」を行うだけの状況なのだろうか?という、疑問を持ってしまうのだ。
例えば「雇用に対する平等」という点で考えれば、一つの指標である「ジェンダーギャップ」。
この「ジェンダーギャップ」は調査の度毎に、順位を落としているという現状がある。
もちろん、政治家や企業のトップ(あるいは、役員等の要職)に女性がいない、という点で大きく順位を下げる結果となっている。
これらの問題が解消していないのに、「社会的正義」を持ち出されても、掛け声だけで終わってしまうのでは?と、懸念するのだ。

記事をざっくりと読んだだけなので、十分な理解をしているまでには至っていないとは思うのだが、これから求めらえる「企業における社会的正義」の中には、「新疆ウイグル自治区や香港での粛清、言論の自由等の基本的人権」を脅かすような取引の停止のようなコトや、輸出先への精査による軍事転用をさせない、といったことが含まれるのではないか?と、考えるのだ。
ご存じの通り、「新疆ウイグル自治区」に対する問題は、すでに日本の企業が海外から批判を受ける、という状況になっている。
企業の利益重視から、企業が背負わなくてはならない責任があり、それが公正で社会に有益なモノであるのか?ということを、第三者の視点で考えなくてはならない、ということになるということだと、考えられる。

上述した通り、日本の場合「社会的責任」という点でも、まだまだ不十分だと、言わざる得ない状況にあると考えている。
そこに「社会的正義」が加わるとなると、企業の経営者だけではなく社会全体が大きく意識を変えなくては、難しいような気がしている。






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