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東京オリンピック誘致の言葉

2021-07-30 20:33:55 | 徒然

連日、日本選手の活躍で東京オリンピックそのものは、盛り上がっている。
それまで「東京オリンピック反対」というムードが、選手たちの活躍のおかげで搔き消されたような感じだ。
メダルを獲得した選手たちはもちろん、期待されながらメダルに届かなかった選手たちの真剣な活躍は、感動的だし純粋に素晴らしいと感じる。

だからこそ、気になってしまうのがJOCをはじめとする「オリンピックを運営する側」のことだ。
例えば、お弁当の大量廃棄等は食中毒の危険のあるこの時期だから、仕方ないという部分はあるが、それにしても廃棄される量が半端ではない。
時折ネット等で話題になる「発注ミス」による、大量発注なのか?というほどの、量が廃棄されている。
もう少し、発注時に数量のチェックをすれば、このような大量廃棄は避けられるのでは?と、思ってしまうほどだ。

それよりも、問題なのはこの連日の猛暑(というよりも選手たちにとっては「殺暑」というべきだろう)だ。
テニスの試合等は、スタート時間を遅らせる等急遽対策をとったようだが、この日本の猛暑は誘致時点である程度の想像ができたはずだ。
だからこそ、東京での開催が決まった時「猛暑の真夏ではなく、1964年のような秋開催のほうが良い」という意見が数多く出ていた。
1964年当時の10月開催の時には、昼間でも長袖で過ごす日のほうが多かったような記憶があるが、ここ10年位の10月は半袖でも十分過ごす事ができるほど、秋らしさを感じられなくなっている。
「地球の温暖化の為」と言ってしまえばそれまでだが、それにしてもこの「猛暑」の中、競技をする選手たちの多くは「こんなはずじゃぁ無かった」という気持ちもあるのでは?と、思っている。

というのも、今日の朝日新聞に「オリンピック誘致ファイル」について、「日本の夏は温暖」と記載されていた、という記事があったからだ。
朝日新聞:東京の夏は理想的?「うそつき」と海外メディアから批判

本当に「東京オリンピック誘致」のファイルに、「東京の夏は温暖で、最高のパフォーマンスを発揮できる」と、書いてあったのだとすれば、「大嘘つき!」と批難されても仕方ない。
何故なら、上述したようにオリンピックの誘致が決まった時から、日本国内では「日本の真夏に東京でオリンピックを開催するには、選手たちにとっては(暑すぎて)辛いはずだ」という、意見が出ていたからだ。

と同時に、誘致のプレゼンテーションで当時の安倍首相が「東京電力福島第一原子力発電所事故により発生した、放射能に関する対策は、アンダーコントロールされている」と、説明していたことから「アンダーコントロール」という意味が「管理下にある」というのであれば確かだが、「コントロールをしている」という状況とは、程遠い状況にある、と世間のツッコミがあった。
安倍さんは、首相という立場で「安全」の担保をした、ということになるはずだが、当時は「安全の担保」など、全く感じられるような状況ではなかった。

このように「誘致の為についた『嘘』」が、次々と明らかになって言っている現状を見ると、「オリンピック誘致」が目的であって「オリンピックを開催する意味も意義も無かった」という気がしてくる。
確かに「新型コロナ」という、感染症の爆発的な世界的流行は、誘致の時には想像できない事ではあったが、「東京の真夏が温暖である」とか「東京電力福島第一原子力発電所事故」についての説明が、当時の日本の生活者の感覚からも大きくズレていた、ということになる。

今回のオリンピック関連のニュースの中で、目を引く記事の多くは「大会運営」ではなく、ボランティアの活躍であったり、無観客になってしまったが、応援をしようと会場でプラカードを掲げるスポーツファンの姿だ。
今回の東京オリンピックに限らず、日本で開催される国際的なイベントでは、このような「草の根」で支援をしている人たちの思い等で、支えられているように感じている。
その現実をJOCや組織委、五輪相、小池都知事等は理解する必要があるのでは?



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