東京と京都、大阪、兵庫の1都2府1県に対する「緊急事態宣言」が、出された。
大阪を中心に関西地区では、変異株の感染者が急増しているので、当然と言えば当然という気がする。
特に3月以降の感染者の急増は、これまでと比べようもないほどの増加だ。
大阪都知事の吉村さんも、有効な手立てを打つ暇なく感染拡大となってしまった、という気持ちかもしれない。
京都、兵庫の2県は、大阪と隣接しているだけではなく、通勤や通学など人の行き来も多い。
そのため、関西圏として歩調を合わせる必要があったのだろう。
東京に関しては、今月に入るまで異様に感染者数が少ないような印象を持っていた。
ところが、今月に入り急増している。
まして、東京2020オリンピック・パラリンピック開催に向け、中止などの検討をしていないかのような「開催ありき」で、進んでいるような印象がある。
「これ以上、感染者を増やさないため」という目的で、「緊急事態宣言」ということになったのだろう。
ここの事情は分かるのだが、今回の「緊急事態宣言」で、東京都知事の小池さんが今日「20時以降看板などの消灯」ということを言い始めた。
THE PAGE:午後8時以降「看板、ネオンは消灯を」コロナ対策で小池都知事
これは「まん防」等との関連もあるのだと思うのだが、「消灯して効果があるのだろうか?」と、疑問に感じたのだ。
確かに「看板やネオンなどを消灯」することで、「営業をしていない」という社会的アピールになると思う。
ただ、それが効果的なのだろうか?と考えると、疑問を感じてしまうのだ。
何故なら20時以降営業の自粛を続けてきた数多くの飲食店側とすれば、「今まで努力してきたのに、コロナの感染者は増え続けているではないか?!」という、疑問を持っているのでは?という気がするからだ。
違う言い方をするなら、「飲食店が20時に営業を終了しても、コロナの感染拡大は止まらなかったではないか!?」という、疑問を持っているのではないだろうか?
確かに、今月に入ってから判明した「クラスター」の多くは、「飲み会」等に関係したものが多かった。
それは「少人数・短時間・騒がない」等のルールが守られなかったために、「クラスター」が発生したのでは?
「飲食店を20時に閉店させれば、クラスターが発生しなかった」という、理由にはならないと思うのだ。
飲食店ではなく、BBQやピクニックなどであれば安全なのか?と言えば、決してそうではないはずだ。
朝日新聞:盛況の野外飲み、さらに増?富岳が導き出すそのリスク
富岳が導き出したデータから考えれば、飲食店を20時に閉めさせても、外飲みで騒げば関係が無い、ということになる。
1年以上「自粛生活」を送ってきた生活者にとって、既に「我慢の限界」は超えてしまっているのだ。
そのように考えると、「飲食店への20時消灯」のお願いは、対効果があまり期待できないような気がするのだ。