日々是マーケティング

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ネット通販が充実すればする程実店舗が必要?

2014-04-21 19:15:34 | ビジネス

楽天をはじめとするネットショッピングは、今や当たり前の「買い物スタイル」となってきている。
特に、昼間なかなか買い物に出掛けられない人にとって、ネットショッピングは便利さだけではなく数多くの商品から選ぶ楽しさを提供してくれている。
ショッピングサイトに出店する側にとっても、これまで顧客になり得なかった遠方の購入者が顧客となったり、少ない投資で全国にビジネス展開ができる、と言うメリットが互いにある。

その様な互いのメリットが大きいコトで、ネットショッピングは急速に定着してきた感があるのだが、どうやらここにきて様々な問題が出はじめているのかな?と、感じる様になってきた。
それはあるショッピングサイトを見ていた時のコトだ。
「(購入者の)受け取り拒否や長期に渡る不在による商品の受け取りができない場合」という注意が目に付いたのだ。
この注意を読むと、なかなか厳しい内容になっており、悪質と判断した場合、出店企業の「ブラックリスト」に載るだけではなく、ショッピングサイトを運営している楽天やYahoo等にも連絡をし、他の出店企業のサイトでも購入が出来なくようにする、と言う警告までしている。
実効をする・しないはわからないが、相当厳しい内容であるコトには変わりない。

ネットショッピングなどの通販には「クーリングオフ」と言って、ある一定期間内の返品の受付が義務づけられている。
これは、購入者である消費者が、実店舗と違い実際にその商品を手にとって見ることができない等の理由により、消費者保護を目的としている制度だ。
もちろん、なんでも返品ができる訳ではなく、返品ができる決まりがキチンと明記してある。
その制度そのものは、問題があるとは思えないのだが、この様な「受け取り拒否」や購入→返品を繰り返す顧客が数多く存在していることも確かなのだろう。

商品を購入する時、参考とするのが「商品レビュー」だ。
その「商品レビュー」を見る度に、「人の感覚って随分違うものだな~」と、感じるコトがある。
特にアパレルや靴などのような商品になると、その傾向がハッキリと現れる。
アパレル等の場合、素材表示には織り地の名称も記載されている。
例えば「ローン」などの薄手の素材のレビューに、「生地が薄すぎて、返品をした」とあると「元々薄い素材なのだが???」と、レビューそのものに疑問が起きるコトもしばしばある。
その様なレビューが多くなってくると、実は通販大手企業などはあえて実店舗を展開する様になってきている。

例えば、通販の大手千趣会などは、都市部を中心にショッピングセンター内に実店舗を持っている。
個人的に好きな神戸の靴メーカーも、イベント販売という形態で年に数回名古屋で百貨店などを中心に、販売をしている。
実店舗やそれに近い形で「対面販売をする」というのは、対面販売でなくてはわからない顧客ニーズの掘り起こし、と言うこともあると思うのだが、もしかしたら通販で販売している商品を直接手に取ってもらうコトで、購入者に実際の商品をわかってもらいたい、と言う考えもあるのではないか?と言う気がしている。

ネットショッピングは気軽に「ポチッ」とできる反面、購入する側にも様々な商品知識も必要な時代になってきているのではないだろうか?



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