丁度先週の金曜日、安倍元総理が銃撃をされ亡くなられた。
銃撃された直後には、犯人が逮捕されたということもあり、この1週間で随分社会的な雰囲気が変わってきたように感じている。
もちろん、安倍元総理に対する追悼の念というものには、大きな変化があったわけではない。
それは日本人が「情緒性の高い」ということも、大きく影響しているかもしれない。
大きく見方が変わった、というのは「政治と宗教、そしてお金」という関係についてだ。
逮捕された直後から、犯人の男性は「政治的な思いではなく、自分の家族を崩壊させた宗教に対する恨み」ということを、話していた。
その宗教が、韓国を発祥としたキリスト教系の「カルト宗教」であった、ということに端を発し、その「カルト宗教」のイベントに安倍元総理が祝辞等のビデオメッセージ等を送っていたことから、犯人は「宗教と深い関係がある」と、認識をし犯行に至った、という経緯が明らかになったからだ。
「カルト宗教」の特徴として、高額な献金や霊感商法といわれるものがある。
特に犯人の母親がのめり込んでいる「カルト宗教」は、随分前から「霊感商法」と呼ばれる法的に問題のある方法で、お金を集め献金をさせていた。
当然のごとく「高額な献金をしなければ、救済は無い」と、信者を煽り不安を抱かせ、財産を奪い取るようなこともしている。
ただし、信者にとっては「お金を差し出すことで救済される」と、信じ込んでいるので、財産をすべて差し出すことに抵抗感がなく、それが原因で家族が崩壊しても「まだまだ自分の信仰心が、足りないからだ」と、納得されられている。
だからこそ、全財産を失ってもその「カルト宗教」にすがるしかないのだ。
ではそのようにして集められたお金は、どこに流れていったのか?
このような「カルト宗教」にありがちなのは、その宗教の教祖や教祖に近い人の贅沢な生活を支えているだけではなく、政治家に対する献金へと使われている。
だからこそ、このような「カルト宗教」のイベントに、名のある政治家たちがこぞって祝辞のビデオメッセージを送ったりしているのだ。
このような「政治・宗教・お金」という構図が、見え始めた1週間でもあった。
まして、日本では宗教法人に対しての課税は、対象外とされており、高額な献金や霊感商法で集められたお金は、全て宗教団体のものとなっている。
何となくだが、犯人はそのようなお金の流れも、感じていたのではないだろうか?
だからこそ、母親が全財産をささげた「カルト宗教」だけではなく、安倍元総理にもある種の恨みのようなものを、抱いたのではないだろうか?
とすれば、問題の解決としては
①政治家は、全ての宗教との関係を明らかにし、イベント等への祝辞や参加はもちろん、宗教団体や関連企業・団体からの献金等を受けない
②すべての宗教団体及び関連団体に対する、会計報告の義務付けと政治献金の禁止
③(檀家が少なく、収入の少ないお寺等があるのも事実である、という点を踏まえ)累進課税の導入
等を国会で検討すべきなのでは?
もちろん、このような案は公明党から大反対が起きるのでは?と、想像するのだが、「政教分離」という視点で考えれば、このような法的改正等を含め政治家自身が行わなくては、国民の政治不信が今以上に強くなっていくだろう。
果たして、先日当選をした参議院の議員さんたちを含め、このような議論をすることができるのだろうか?
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