10日のLPSA金曜サロンは、1部が大庭美夏女流1級、2部が中井広恵女流六段の担当だった。私が沖縄旅行から帰京して1ヶ月足らず。ついにこの日、中井女流六段に「石垣島ラー油」を差し上げることができるのだ。
午前中に上田初美女流二段との指導対局を終えたが、会館道場開席が午後3時からでは、駒込に向かうしかない。しかし時間が余っている。「石垣島ラー油」の大判袋を持って街中をうろうろしたくないので、いったん自宅に戻る。
「笑っていいとも!」のコーナーゲストはMAX。LINAが魅力的だった。
1時からは「DON!」を見る。きょう9月10日は、1995年に亡くなった山田康雄の生誕日だそうで、その特集をやっていた。そのあとは韓国の人気グループ「少女時代」が出演。9人とも顔はもちろん、朱里エイコを彷彿とさせる美脚が自慢である。LPSA女流棋士で、これほどの美脚をもつ少女がいるだろうか。あ…LPSA女流棋士には「少女」がいないのだった。
LPSA金曜サロンに入る。駒込金曜サロンもあと3回だ。
大庭女流1級との指導対局の前に、Is氏と通常対局。Is氏の右玉作戦がバッチリ当たって、私の完敗だった。
大庭女流1級との指導対局は激戦だったが、詳細は後日に譲る。
中井女流六段との指導対局の前に、大盤解説。きょうの題材は、1975年に関西奨励会で指された、谷川浩司初段対植山悦行1級との将棋だった。中井女流六段が植山現七段の奨励会時代の棋譜を探して、持ってきてくれたのだ。
将棋は後手谷川初段の中飛車に植山1級の☗5七銀左戦法。谷川初段が袖飛車に振り直し猛攻をかけると、植山1級も強く迎え撃ち、激戦となった。
栴檀は双葉より芳し。当時谷川初段は12歳だったと思われるが、何もないような局面から巧妙に手を作り、植山玉に迫っていく。とても奨励会初段とは思えない指し手で、その切れ味鋭い攻めは現在とまったく変わらない。対して植山1級の綱渡りの受けがこれまた絶妙で、最後はキッチリ一手余して勝った。植山1級も奨励会員とは思えない強い将棋で、このころが植山現七段の全盛期だったのだと思った。
中井女流六段との指導対局は40数手で終わり、Kun氏とのリーグ戦に入る。後手三間飛車に急戦で臨んだが、中盤、☖3五歩を手拍子で☗同歩と取ったのが敗着級の悪手で、☖3五同銀☗3三角成☖同桂のあとに、☖5五角の(3七)桂(9九)香両取りと☖3六歩の桂取りが受からず、敗勢となった。
これでKun氏には恐らく、リーグ戦で4連敗。ちょっと私も鍛え直さなければならない。
まだ時間があるので、異例だが、再びIs氏と通常対局。私の四間飛車にIs氏の5筋位取り。中盤で私が☖1三香と上がったのが悪手だったようで、1964年の棋聖戦五番勝負の関根茂七段のごとく、☗7九角と☖1三香に狙いをつけられて、二進も三進も行かなくなった。けっきょくこの将棋も完敗。
これでこの日は、午前の1局を含め、1勝5敗。サロンでこんなに負けたのは初めてである。まあ負けは実力だから仕方ないとしても、内容がわるい。このままでは1ヶ月半後の社団戦が思いやられる。
放課後は、私も含めた先発隊が、まずジョナサンへ向かう。入店後、沖縄出身のウェイトレスさんに
「(ここへ来るのも)あと3回です」
と告げる。彼女には、将棋サロンが移転することをだいぶ前から伝えていた。
「さびしいですぅ。田町の帰りにこちらに遊びにキテクダサイ」
と、嬉しいことを言ってくれる。お互いしんみり、というところだ。
植山七段が久々に登場した。きょうは対局だったらしい。大野八一雄七段、安西勝一六段もいっしょだ。植山七段にお会いするのは久しぶり。対局にも勝ったそうで、まずはめでたい。
大野七段に、
「大沢さん、少し大きくなったんじゃない?」
と言われる。太ったんじゃない? という意味だ。やはりプロ棋士の目はゴマかせない。最近の私は、生活も体もすっかりたるんでいる。これは本当にダイエットをしないとマズいと思う。
やっと中井女流六段が現われる。いままで何回も書いてきたことだが、中井女流六段は日本を代表する女流棋士である。以前Kun氏が林葉直子さんを称して
「女流棋士は『林葉直子』なんですよ」
と名言を述べたが、中井女流六段も同じようなものだ。その女流棋士と席を同じにできる幸せをあらためて感じる。
そんな中井女流六段は、先日行われた倉敷藤花戦準決勝で岩根忍女流二段に屈した。あと2歩で倉敷行きだっただけに残念だったが、私自身は、マッカランの贈呈がなくなってホッとした、というところだ。
中井女流六段に、「石垣島ラー油」のロゴが入った大袋を渡す。100ml入りのラー油2本に加え、ラー油を使ったレシピ集も買ったため、入れる袋が大きくなったのだ。いくら中井女流六段がギョーザ作りが得意だとはいえ、それだけで計200mlのラー油を消費するのは容易ではない。それゆえこのレシピ集は必須なのだ。しかし多忙な中井女流六段、ギョーザを作る時間があるのかさえ疑わしい。とりあえず1年前の約束は果たせた。
「いいなあ。私も沖縄行きたい」
と中井女流六段。沖縄本島や石垣島へはあるが、宮古島へは行ったことがないそうだ。また八重山諸島の鳩間島にも行ったことがないという。
「それはいけません。鳩間島はいいですよオ。何もないのがいい。一度訪れることをオススメします」
私が初めて鳩間島に行ったときのエピソードも交え、私は中井女流六段に力説した。
と、ラー油のお返しというわけではないだろうが、中井女流六段も私にプレゼントをくれる。JR九州肥薩線・一勝地―真幸間の記念切符と、レアもののテレホンカード2枚だ。そのうちの1枚は、
「ウチにはもうこの1枚しか残ってないけど、これは私より大沢さんの手にあったほうがいいと思って」
という、超貴重品だった。中井女流六段にこうしたものをいただけるとは、本当にありがたいことだと思う。私は大いに感激し、
「女性の美しさはやっぱり40すぎてからですよねえ」
と本心を言ったら、中井女流六段にブフッ、と吹き出されてしまった。
ホントはそんなこと思ってないくせに、とでも言いたかったのだろう。そんな中井女流六段の表情がまた、かわいらしかった。
午前中に上田初美女流二段との指導対局を終えたが、会館道場開席が午後3時からでは、駒込に向かうしかない。しかし時間が余っている。「石垣島ラー油」の大判袋を持って街中をうろうろしたくないので、いったん自宅に戻る。
「笑っていいとも!」のコーナーゲストはMAX。LINAが魅力的だった。
1時からは「DON!」を見る。きょう9月10日は、1995年に亡くなった山田康雄の生誕日だそうで、その特集をやっていた。そのあとは韓国の人気グループ「少女時代」が出演。9人とも顔はもちろん、朱里エイコを彷彿とさせる美脚が自慢である。LPSA女流棋士で、これほどの美脚をもつ少女がいるだろうか。あ…LPSA女流棋士には「少女」がいないのだった。
LPSA金曜サロンに入る。駒込金曜サロンもあと3回だ。
大庭女流1級との指導対局の前に、Is氏と通常対局。Is氏の右玉作戦がバッチリ当たって、私の完敗だった。
大庭女流1級との指導対局は激戦だったが、詳細は後日に譲る。
中井女流六段との指導対局の前に、大盤解説。きょうの題材は、1975年に関西奨励会で指された、谷川浩司初段対植山悦行1級との将棋だった。中井女流六段が植山現七段の奨励会時代の棋譜を探して、持ってきてくれたのだ。
将棋は後手谷川初段の中飛車に植山1級の☗5七銀左戦法。谷川初段が袖飛車に振り直し猛攻をかけると、植山1級も強く迎え撃ち、激戦となった。
栴檀は双葉より芳し。当時谷川初段は12歳だったと思われるが、何もないような局面から巧妙に手を作り、植山玉に迫っていく。とても奨励会初段とは思えない指し手で、その切れ味鋭い攻めは現在とまったく変わらない。対して植山1級の綱渡りの受けがこれまた絶妙で、最後はキッチリ一手余して勝った。植山1級も奨励会員とは思えない強い将棋で、このころが植山現七段の全盛期だったのだと思った。
中井女流六段との指導対局は40数手で終わり、Kun氏とのリーグ戦に入る。後手三間飛車に急戦で臨んだが、中盤、☖3五歩を手拍子で☗同歩と取ったのが敗着級の悪手で、☖3五同銀☗3三角成☖同桂のあとに、☖5五角の(3七)桂(9九)香両取りと☖3六歩の桂取りが受からず、敗勢となった。
これでKun氏には恐らく、リーグ戦で4連敗。ちょっと私も鍛え直さなければならない。
まだ時間があるので、異例だが、再びIs氏と通常対局。私の四間飛車にIs氏の5筋位取り。中盤で私が☖1三香と上がったのが悪手だったようで、1964年の棋聖戦五番勝負の関根茂七段のごとく、☗7九角と☖1三香に狙いをつけられて、二進も三進も行かなくなった。けっきょくこの将棋も完敗。
これでこの日は、午前の1局を含め、1勝5敗。サロンでこんなに負けたのは初めてである。まあ負けは実力だから仕方ないとしても、内容がわるい。このままでは1ヶ月半後の社団戦が思いやられる。
放課後は、私も含めた先発隊が、まずジョナサンへ向かう。入店後、沖縄出身のウェイトレスさんに
「(ここへ来るのも)あと3回です」
と告げる。彼女には、将棋サロンが移転することをだいぶ前から伝えていた。
「さびしいですぅ。田町の帰りにこちらに遊びにキテクダサイ」
と、嬉しいことを言ってくれる。お互いしんみり、というところだ。
植山七段が久々に登場した。きょうは対局だったらしい。大野八一雄七段、安西勝一六段もいっしょだ。植山七段にお会いするのは久しぶり。対局にも勝ったそうで、まずはめでたい。
大野七段に、
「大沢さん、少し大きくなったんじゃない?」
と言われる。太ったんじゃない? という意味だ。やはりプロ棋士の目はゴマかせない。最近の私は、生活も体もすっかりたるんでいる。これは本当にダイエットをしないとマズいと思う。
やっと中井女流六段が現われる。いままで何回も書いてきたことだが、中井女流六段は日本を代表する女流棋士である。以前Kun氏が林葉直子さんを称して
「女流棋士は『林葉直子』なんですよ」
と名言を述べたが、中井女流六段も同じようなものだ。その女流棋士と席を同じにできる幸せをあらためて感じる。
そんな中井女流六段は、先日行われた倉敷藤花戦準決勝で岩根忍女流二段に屈した。あと2歩で倉敷行きだっただけに残念だったが、私自身は、マッカランの贈呈がなくなってホッとした、というところだ。
中井女流六段に、「石垣島ラー油」のロゴが入った大袋を渡す。100ml入りのラー油2本に加え、ラー油を使ったレシピ集も買ったため、入れる袋が大きくなったのだ。いくら中井女流六段がギョーザ作りが得意だとはいえ、それだけで計200mlのラー油を消費するのは容易ではない。それゆえこのレシピ集は必須なのだ。しかし多忙な中井女流六段、ギョーザを作る時間があるのかさえ疑わしい。とりあえず1年前の約束は果たせた。
「いいなあ。私も沖縄行きたい」
と中井女流六段。沖縄本島や石垣島へはあるが、宮古島へは行ったことがないそうだ。また八重山諸島の鳩間島にも行ったことがないという。
「それはいけません。鳩間島はいいですよオ。何もないのがいい。一度訪れることをオススメします」
私が初めて鳩間島に行ったときのエピソードも交え、私は中井女流六段に力説した。
と、ラー油のお返しというわけではないだろうが、中井女流六段も私にプレゼントをくれる。JR九州肥薩線・一勝地―真幸間の記念切符と、レアもののテレホンカード2枚だ。そのうちの1枚は、
「ウチにはもうこの1枚しか残ってないけど、これは私より大沢さんの手にあったほうがいいと思って」
という、超貴重品だった。中井女流六段にこうしたものをいただけるとは、本当にありがたいことだと思う。私は大いに感激し、
「女性の美しさはやっぱり40すぎてからですよねえ」
と本心を言ったら、中井女流六段にブフッ、と吹き出されてしまった。
ホントはそんなこと思ってないくせに、とでも言いたかったのだろう。そんな中井女流六段の表情がまた、かわいらしかった。