一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

ベルサイユ(後編)

2010-09-15 00:48:38 | LPSAマンデーレッスン
ベルサイユ高田尚平六段との指導対局で早々と敗退し、時間が余った私は、船戸陽子女流二段に指導対局を受けることになった。なんと、ファンランキング1位の女流棋士と、1対1での対局である。緊張するなというほうが無理だが、ふたりの間に将棋盤があるので、何とか平常心を保って指せた。
将棋は私の三間飛車。船戸女流二段がなかなか☖8五歩を決めないので☗7五歩と伸ばし石田流に組んだが、指し方が分からず、船戸女流二段にいいように動かれた。最後は☖4六馬と☗7九飛取りに出られ、投了。飛車が逃げれば☖8五金と質駒の桂を取られ、☖3六桂を見せられたからだが、よく考えればこの瞬間に☗4七銀左と馬を追う手はあった。まあそれでも負けだろうが、ここで投了したのはちょっと淡泊だった。
感想戦の最中、藤森奈津子塾長(女流四段)が、10月からのNHK将棋講座のアシスタントに、山口恵梨子女流初段が起用されたことを教えてくれる。
それは先刻承知で大いに楽しみではあるが、私は新講師・高橋道雄九段による「駒落ちの指し方」のほうが興味深い。金曜サロンは会員同士で駒落ちの将棋が多いので、参考にしたいのだ。
キリのいいところで、高田六段の自戦解説が始まる。教材は森けい二九段との一戦。「高田流左玉」の快勝譜で、いちど試したくなる戦法だった。
金曜サロンの会員でもあるIz氏が帰るところだったので、いっしょにサロンを出る。そのまま駅に向かうのかと思いきや、Iz氏がある居酒屋に入ろうとする。マンデーレッスン御用達の店で、私もその店名は知っている。金曜サロンのメンバーはジョナサンだが、マンデーレッスンのみんなは、この居酒屋にゲストの棋士を誘うのだ。
Iz氏はあとからマンデーのみんなも来ると確信していて、私はそのまま帰るか居酒屋に入るかの選択を迫られたが、最初で最後の機会なので、Iz氏に従った。
とりあえず生ビールを頼む。先日の金曜サロン、放課後のジョナサンにIz氏がいたらしいのだが、私はその記憶がまったくなく、Iz氏に呆れられた。Iz氏の存在感が薄いのか、私の記憶力がわるいのか。恐らく後者であろう。
対局を終えたTag、Ikk、Itoの各氏が来る。金曜サロンもメンバーもキャラクターが濃いが、マンデーレッスンのメンバーもそれに劣らない。いつか金曜サロンVSマンデーレッスンの団体戦三番勝負でも行えれば面白いと思う。
Tag氏は、先日発表された将棋ペンクラブ大賞で、ファンである早水千紗女流二段が観戦記部門優秀賞を受賞したので、上機嫌だ。ちなみにTag氏と私の女流棋士ファンランキングはまったく違う。両方のトップ10に名を連ねている女流棋士はいないのではないか。室谷由紀女流1級も山口女流初段も、Tag氏のそれには入っていないと思う。人が変われば順位も変わる、ということだ。
Iz氏の読みが当たり、高田六段と藤森女流四段がいらっしゃる。高田六段とは昨年の8月14日、石垣島バスターミナルで偶然再会し、ベンチで小1時間お話をさせていただいた。
高田六段が生ビール、藤森女流四段がソフトドリンクをオーダーして、本日3度目の乾杯。
高田六段との酒は楽しかった。その中で感心したのは、「駒」に関することだった。
高田六段は、「一字駒」、それも活字体(明朝体)のものを普及させたいと考えている。それは高齢者向けのためと思いきや、外国人向け、とのことだった。
外国人は駒に書かれてある行書体がよく読めず、「龍王」や「龍馬」、「圭(成桂)」や「杏(成香)」の見分けがつかないという声を聞くという。だから、本や雑誌に書かれている活字をそのまま駒に書けないか、というわけだ。
飛車や角の裏は「竜」「馬」で通常の一字駒と変わらないが、銀や桂なども同様に、「成銀」「成桂」と表記する。ここが大きなポイントである。これなら日本人でも、金と成銀(全)を間違えて「成銀」を打つ反則もなくなる。
これはグッドアイディアだと思う。LPSAでは一部似たような駒を製作しているが、利益を度外視して、造ってみる価値はあるのではないだろうか。
ところで高田六段には、前からお聞きしたかったことがある。高田六段は往年の美青年で、「ベルサイユ高田」の異名を持つが、その名付け親は誰か、ということだ。
高田六段にだいぶ酒が入ったみたいなので勇気を出して聞いてみたら、対する高田六段の答えは、自分も詳しくは分からないが、現指導棋士の六段氏(KさんだったかYさんだったか、失念した)が付けたらしい、とのことだった。
コメント (2)
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