一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・船戸陽子女流二段⑩・久しぶり

2010-09-06 00:25:33 | LPSA金曜サロン
5月28日のLPSA金曜サロンは、1部が島井咲緒里女流初段、2部が船戸陽子女流二段の担当だった。現時点でのゴールデンコンビだが、それでもこの日はふたりが主役ではなかった。主役は、この日で手合い係を卒業する植山悦行七段だった(そのときの模様は5月30日のエントリを参照されたい)。
そんな背景があったので、私が入室したときにはすでに先客が16人もおり、島井女流初段との指導対局は無理。いきなり船戸女流二段との指導対局となった。
船戸女流二段に教わるのはかなり久しぶりである。その前の船戸女流二段との指導対局は、何と昨年の11月28日、蕨での将棋大会。さらに金曜サロンに限定すると、11月13日まで遡る。
12月17日の金曜サロンで船戸女流二段が担当だったが、私が九州旅行を優先したので、対局はなし。その後は船戸女流二段と対局する機会がなく、このまま船戸女流二段と会えなくなるんじゃないか、と本気で心配したものだった。
よって本局は、船戸女流二段と初めて金曜サロンで将棋を教えていただいたときと同じくらい、感慨深いものがあった。
対局開始。☗2六歩☖3四歩☗7六歩☖4四歩☗4八銀☖5四歩☗5六歩☖4二銀☗6八銀☖5三銀☗7八金☖5二飛。
船戸女流二段は相がかりをあまり指さないので、4手目☖4四歩は当然。得意の雁木で来るかと思いきや、10手目に☖5三銀と上がったので、作戦が分からなくなった。私は首を傾げながら☗7八金。しかしこれが専門的に見て、疑問だった。船戸女流二段に☖5二飛と振られ、ビックリした。
「中飛車かよ…」
「え? ☖5三銀上がったから当然だと思いますけど…」
香落ちならともかく、船戸女流二段の中飛車は珍しい。もっとも船戸女流二段の中飛車も立派な裏芸で、一昨年の「1dayトーナメント・フランボワーズカップ」で、中井広恵女流六段相手に熱戦を制し、涙の優勝を飾ったのは有名だ。
ただ船戸女流二段はこの日の時点で、7月17日に行われるマイナビ女子オープン一斉予選対局で清水市代女流王将との対局が決まっており、中飛車で戦うハラだったようである。つまり会員相手の中飛車は、その予行練習だったようだ。
私は☗7八金と上がってしまったので、玉の囲いが難しい。☗7七角~☗8八玉から☗9八香として、穴熊を明示した。いつもとは逆を持っての戦いである。
ふだん居飛車穴熊を指し慣れているから、船戸女流二段は穴熊崩しも得意なのだろう。「ふ~ん、そうですか」という感じで、大して時間も使わず、ポンポン指してくる。☖6二飛と回り、端攻めをミックスした波状攻撃にこちらも防戦一方となった。しかし船戸女流二段に攻め急ぎの手がでて、いつの間にかこちらが優勢になった。

図以下☗8四香☖同銀☗8二金☖7三王☗6四銀☖同王☗6五馬☖5三王☗5四銀☖5二王☗4三銀不成☖6二王☗6三歩(投了図)まで、一公の勝ち。
最終手に、「歩が利くのか…」とつぶやき、船戸女流二段の投了。もっとも☗6三歩では、☗7二金打以下簡単な3手詰だった。

金曜サロンで船戸女流二段に指導対局をしていただくことを最大の楽しみにしている私にとって、本局は思い出に残る一局となった。
コメント (6)
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