一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・山下カズ子女流五段④

2010-09-07 00:40:06 | LPSA金曜サロン
6月4日のLPSA金曜サロン、1部は山下カズ子女流五段、2部は中倉宏美女流二段の担当だった。きょうは山下女流五段との一戦を振り返る。
毎度書いていることだが、山下女流五段は女流棋士の1期生で、そんな方と盤を挟めることを光栄に思う。
☗7六歩☖3四歩☗6六歩☖8四歩☗6八飛。山下女流五段は居飛車対振り飛車の対抗形を得意にしている。2手目までは当然の進行として、本局は私が角道を止め、飛車を振った。なお5手目以降で相居飛車を明示するのはウソ手で、平手で教わっている以上、上手の得意戦法を勉強するのがスジだと思っている。
私はどちらかといえば居飛車党だが、調べてみると、女流棋士相手に飛車を振ったのは、3月27日の江東区のイベントで、藤田麻衣子女流1級(当時)相手に三間飛車で戦って以来。金曜サロンに絞ると、3月5日の中倉女流二段戦で中飛車。四間飛車に限定すると、さらにその1ヶ月前の石橋幸緒女流四段戦にまで遡らなければならない。やっぱり私は居飛車党なのだ。
本局は、山下女流五段が☖5三銀左から☖6四歩~☖7二飛~~☖4二金上ときた。ちょっと見馴れない形だが、「将棋世界」平成20年7月号の別冊付録で、阿久津主税六段(当時)が「対四間飛車☖7二飛亜急戦」と題して、似た形を解説している。後手番の作戦としては有力である。
実戦も山下女流五段に巧妙に捌かれた。その中盤の一場面を掲げる。

上手番。ここから☖6六歩☗6八金☖7九角と進んだ。☖6六歩の叩きに☗6八金は悔しいから☗8八角とでも打とうと思ったのだが、☖4四角と対抗され、のちに☖5七桂成が残るからおもしろくないと思った。
しかし本譜でも素朴に金取りと角を打たれ、やはり☖5七桂成が残っては形勢を損ねた。ここで私は☗6五竜と桂を外したが、☖6八角成と金を取られては、ハッキリこちらが苦戦である。
山下女流五段の味のある指し回しが勉強になった一局だった。
コメント
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