かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

TIさんのお話

2010年11月09日 | Culture・Arts
今日も、夜9時ごろまで、講演を聴いていた。
著名な経済学者であるTIさんのお話だ。

正直、ちょうど私の得意とする分野の話だったので、昨日の話みたいな感動はなかったのだが、この日本を代表する経済学者をもってしても、今の日本の状況は、厳しいようだ。

横浜のAPECにおけるTPPの話。話を始めるというだけで、ちょっと評価されているようだが、今の日本、先を行っている韓国などの亜細亜の動きを見た場合、全く遅いという評価。
法人減税の話も、全く現在の日本を取り巻く世界の情勢を理解していないという厳しい評価。

超円高だが、意外と皆どうにかやっている。これは、大企業が、海外に拠点をかなり移し終わっていることによる。ただ、人、本社はまだ日本にある企業が多い。中小企業も海外に行く余力はない。
ところが、このTPPの先送り?と法人税の高止まりにより、日本の空洞化が加速する=せざるを得ないというご意見だ。論理的に考えればその通りだろう。政府の無策が、経済の国際化を推し進め、日本の空洞化が進むという循環だ。

マクロ経済の話では、インフレターゲットの話が面白かった。インフレターゲットというと、インフレ退治が第一の仕事である中央銀行は、高らかには歌いにくいが、2年先のインフレ率の予想と言えば、問題には、なりにくい。FEDは、その方法で、どんどん政策を推し進めている。それにより、際限のない金融緩和、バブルの招来につながらないかというのが、私の不安ではあるのだが。人間、インフレターゲットのような目標がないと、具体的な動きにつなげられないのが性だ。

そういえば、この中央銀行制度。日本に最初の銀行が出来た時は、まだなかったという。これは、アメリカに派遣された使節が、アメリカの銀行制度を持ち帰ったためという。当時アメリカには、中央銀行がなかった。
その後、ヨーロッパに行った使節団が、中央銀行制度を持ち帰ったという。それで、中央銀行ができた。ベルギーの制度がモデルだった。
中央銀行ができたことにより、当時の国立銀行は次々と商業銀行に転換した。最初に出来た5つの国立銀行の内、名前が残っているのが、第四銀行(本社新潟)のみなのだそうだ。最初に開港された港の一つである新潟の銀行が、最初にできた5つの銀行の内の一つであったこと、そしてまだその名が残っているということを知った。

このままグローバル化が進まなかったら、日本は、どうなるのだろう?我々が生きている内はどうにかなるか?
でも、一番危機感を覚えるべき世代が、能天気では?
コメント
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