かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

古都に学ぶ~じぶん流 奈良の楽しみ方~

2010年11月08日 | Nara ( Japan )
baseballロッテvs中日戦は、たいへんな試合になった。フジTVも御苦労さん。正直、両チームにそう思い入れはないのだけど(強いていえば、ロッテが昔仙台を本拠地にしてたぐらい)、熱戦だった。ごめん!土曜、日曜とも、途中で寝てしまった。

erohanadi今日は、”古都に学ぶ~じぶん流 奈良の楽しみ方~”という催しに行ってきた。夜10時近くまでという時間帯にもかかわらず、満員。凄い人気だ。

今年は、奈良に4回行ったのだが、皆さんに比べれば、全然素人。出演者は、西山さんという奈良国立博物館の学剣白キさんと、小学校時代から、仏像巡りをしていたという宮本亜門さんだから、かなう訳ない。それにしても、すばらしい催しだった。

西山さんっていう人、学者のくせに、健B者。ユーモアの塊みたいな人だった。もちろん、話は、奥深く、奈良について、ますます興味が深まった。
題目は、”奈良の演劇的空間”だったが、奈良に古くから伝わる儀式を、演劇的空間と捉えて、興味深く解説していただいた。

最初は、東大寺の二月堂のお水とり。たいまつばかりが、有名だが、本当に儀式は、その後、お動の中で、5時間に渡って執り行われる。観音様への祈りなのだが、最初は、ひたすら詫びて(すべての災いは、人間の行動が原因)、ほめて、名前を呼ぶのだそうだ。その間に、もち、椿、南天を供えたり、五体投地や、回りを走り回ったり、いろんなイベントが行われるという。この儀式が、752年以来、1259回休むことなく続けられている。世界で、これだけ長く続いている行事は、ないのでないかという。

薬師寺の花会式も、主獅ヘ同じ(修二会)。様々な造花が飾られ、ナムヤーと薬師如来の名前を連呼する。二月堂の方は、観音様だから、ナムカンである。

春日若宮おん祭りは、神様の祭り。神様は、楽しいことが大好きで、年に一度、社殿からお出ましいただいて、様々な歌や踊りを奉納する。天下泰平、五穀豊穣、万民豊楽を祈るのは、前の二つの儀式といっしょ。奈良のお祈りの特徴として、自分たちのために祈るわけではなく、皆のためにお祈りをするのだ。このお祭りも、1136年から、875回休むことなく続いている。

トークセッションは、住友真世さんの司会で、お二人のトークだったが、儀式の中の現実と虚構、奈良と京都の比較論など、トークはとどまるところを知らなかった。
もちろん奈良派の話が中心になるのだ、なるほどと思ったのは、奈良のお寺は、皆仲がいいということ。確かに京都のお寺は、宗派を前面に出しているが、奈良は、南都仏教として、宗派を越えて一つにまとまっている。
寺社や仏像も、奈良の方がいいと思うのだが、これは、奈良時代に仏像作りのピークを迎え、その後都ではなくなったのだが、京都は、ずっと都であり続けたために、明治になるまで、ずっと新しいものを追い続けたことによる。だから、京都の文化は、室町、江戸の文化になってしまったという。なるほど。
奈良は、古代と現代がつながっているという西山さんの言葉に大きくうなずいてしまった。

この催しに参加した人は、お祭りの時期に、泊りで、奈良を訪れたくなったに違いない。
コメント
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