かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

沈まぬ太陽

2010年11月19日 | Books


何で今さら?
特に理由はない。
去年映画化された時、ちょうどインド・中東に行く機会があって、飛行機の中で読み直そうと、5冊GET。面白いからアッという間に読んでしまった。
ただ、その時は、まだJALの状況が、ここまで切迫しているとは知らなくて、そんなこともあったなぁという感じで読んだ。

冒頭、いきなり、インドの空港での事故の話から始まるから、ぞっとしたものだが、今は、飛行機も空港の設備も、当時と比べものにならないぐらい進歩しているから、こんなに本数が増えても、事故はずいぶん減っているように思う。

その後は、政治と組合(労働者)と経営が絡み合うノンフィクションチックな企業小説になっているのだが、今から思うと、確かに一番悪いのは、政治とそれにおもねる経営だが、組合+従業員は、本当に正義の味方だったのか?というとこれも???

全てが常識からはずれていたのだが、その現実離れした世界でJALは飛び続けた。
再建のために乗り込んだ人物をヒーロー的に描いているが、今から振り返るとどうか?大局的見地に欠けた経営のため、傷を深くしたのではないか?
INGで、JALを見てきた我々世代にとっては、そこここに、リアルなJALが描かれている。

善と悪が判然としないところに、面白さと難しさがあると感じさせてくれる本。

いずれにしても、今度は、本当に生まれ変わって欲しい。
たぶん、みんな新生JALを応援している。


コメント
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