

結構前の本だが、椎名さんの「メコン・黄金水道をゆく」という本を読んだ。
本の内容はともかく、まずは、椎名さんの書きぶり、タッチが大好きだ。理屈抜きで。
おまけにこの本、私の好きなエリアと重なっているのだから、たまらない。椎名さんは、全世界を相手にしているから、この地域に限って言えば、私の方が、詳しいこともある。
冒頭、何故、亜細亜のビールが濃いかという話が出て来るが、植民地時代、氷を入れて飲んだからというのが、亜細亜の通説である。椎名さんは、この旅の中での超個人的推察ということで、この説を述べている。
かつては、飛行機で、ビールを頼むと、"with ice ?"と聞かれた。ここで"yes”と答えるのは勝手だが、この氷に問題があることが多々あるのである。だから、亜細亜在住の人は、生ぬるいビールを飲むことにはなるが、”no”と答えるべきなのである。元々、ビールが冷えていないこと自体が問題なのだが。特に、ベトナム航空は、独占ゆえに、運賃が高いのにもかかわらずだ。
この本で、謎だったことも一部解けた。ラオスの市場で見た謎の動物の干物。カイという小さな鹿だったらしい。日本では、キョンと呼ばれるらしい。そのおぞましい姿は、H/Pの方でどうぞ。
本書では、ラオスから、カンボジア経由で、ベトナムに抜ける旅を紹介しているのだが、特にラオスの部分が私の体験とかぶるところが多い。ルアンパバーンから、サーンハイ村への旅など、全く同じだ。
カンボジアのトンレサップ湖での話も、プノンペンでの話も。ベトナムのメコン川河口のベトコンの基地を訪れたことも思い出した。
インドシナ半島を縦断するメコン川。メコン川沿いを巡れば東南アジアがわかる。かも?