ロシアの大統領が、国後島に訪問したという。中国の尖閣騒ぎに続いて、今度は、ロシアだ。
日本は、おちょくられていると言ってもいいだろう。
日本の政治・経済の混迷と、普天間問題をきっかけとした日米関係のきしりに付け込んだ暴挙に対し、徹底的な抗議が必要だろう。
ロシアの帝国主義は、今に始まったことではない。あの中国でさえてこずっているほどの横暴振りは、ロシア本来のものだ。
世界に対して繰り返し、訴えるしかないのか?
プーチン対メドベージェフの材料に、今回の訪問が使われるのなら、その逆手は、とれないものか?プーチンだったらこんなことはしなかったと思うのだが、思い過ごしか?
塩野さんの最新シリーズは、十字軍。
何と第一回は、紙芝居?
使われている絵は、塩野さんが、30年前に見つけた本の挿絵に使われていたもので、19世紀後半に描かれたものだ。
十字軍からは、ずいぶん経ってからのものだが、我々日本人にとっては、新鮮に感じる。
それだけ、十字軍への理解が我々に不足しているのだろう。
十字軍というと、かなり国家的な事業のように思っていたが、本書によれば、隠者ピエールが聖戦を説いて回り、始まったという。かなり偶発的だったとも言える。
第二次十字軍になると、陣容も、サポート体制も整ってきた。
しかし、現実のものとは、思えない、逸話が数多く残る。それは、数百年経った後に著わされた本書でも、語られている。宗教と政治が、ふわふわと混じった独特の事象だったのだろう。
十字軍は、繰り返し繰り返し組成され、段々、繰り返しなされるのが当たり前になっってきたという。繰り返される、命がけのお祭りのようになっていたのか。
現在のヨーロッパの人々が、どの程度十字軍を知っているのか、わからないが、日本人に対しては、まずは、このような本で、全体像を知らしめてからというのは、正解だろう。
塩野さんは、あくまでも読者思いなのである。