私の家の家業のような仕事をしていると、
「死」が日常茶飯事だ。
毎日、お戒名に接し、お骨のことを考え、
遺された家族の方々の想いに耳を傾ける。
百歳の天寿を全うされる方、
幼くして命をなくされる方、
長く患って亡くなられる方、
不慮の事故で突然人生を終えられる方、
まさに花盛りのころに 人生の幕をおろされる方・・・・
毎日、たくさんの「死」に接しているのに
自分は 経験したことがない。
ただ、確かなことは 死を免れる人はいないということ。
誰もの命は 限りがある。長くても短くても。
だから、短い間に咲き誇って 潔く散っていく桜の花に
こんなにも みんな魅かれて切なくなるんだと思う。
あまりにも美しい満開の桜を見ると
若い頃にはそうではなかったけれど、
とても悲しく切なくなる。
お菓子の銘は 「花筏」(はないかだ)
散った桜の花びらが 川の流れに浮かんでいる。
こちらは 「春きんとん」
お抹茶の緑色と お菓子の桜色が 美しいです。