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日本代表のこと・・・412

2018-08-04 00:01:19 | サッカー(日本代表、W杯等)

 リスペクトコラムです。
 すっかり世の中は五輪兼任の森保監督の流れになってしまいましたが、当ブログでは日本人監督は時期尚早という考え方は全く変わりません。報道では森保新監督礼賛の記事ばかりかと思えば、必ずしもそうではありません。ちょこちょこネガティブな論調を見かけますね。ちょっといくつか紹介してみましょうか。まずはセルジオさん並の辛口ライターの杉山氏のコラムです。
   
【杉山氏が森保ジャパンに異議。日本サッカーのガラパゴス化が進む】
「日本サッカーのガラパゴス化が進みそうで心配になる。」
「今回は、選択肢も探す時間もたっぷり与えられている。監督候補は無数に存在するなかで、あえて森保氏が選ばれようとしているのだ。なぜ再び、近い場所にいた人物に、求めようとしているのか。探す能力に欠けるからだ。」
「2010年南アフリカW杯を戦った岡田武史監督以降、代表監督に就任したアルベルト・ザッケローニ、ハビエル・アギーレ、ヴァイッド・ハリルホジッチの3人は、すべて小倉純二会長、大仁邦彌会長時代に招いた監督で、招聘の中心になったのは原博実氏(現Jリーグ副理事長)だった。その原さんとサッカー協会会長選挙を争い、勝利したのが田嶋現会長になるが、世界のサッカーへの造詣は、原さんの方が圧倒的に深かった。」
「サッカー協会は、ジーコ、オシム、岡田という近場の人材に求めざるを得なかった2010年以前に逆戻りした状態にある。西野監督に続いて森保監督となれば、その傾向はいっそう浮き彫りになる。
 探す能力に欠けるだけではない。そもそも目指すサッカーが不鮮明だ。田嶋会長は西野ジャパンに賛辞を送った際、そのサッカーを「ああいうサッカー」と、称した。ハリル解任会見の席上でも、目指すサッカーの方向性について問われると「コレクティブな……」とひと言。さらに突っ込まれても「パスを繋ぐサッカー」と小さな声で述べるに止まった。抽象的で曖昧。会長が吐く言葉として、これ以上、頼りないものはない。自信がないのか。実はサッカーにあまり詳しくないのか。」
「田嶋会長が唱える「ジャパンウェイ」に、スタイルなど存在しないのだ。それはどちらかといえば精神的なもの。」
「田嶋会長は森保氏について「日本人監督の中で実績はナンバーワン」と述べているとも聞く。しかし、森保氏が残した4年間で3回J1を制覇したという実績は、すべてサンフレッチェ広島時代のものだ。監督経験は広島と、去年の秋から就任している東京五輪を目指すチームに限られる。これをもって「経験豊富」と言うのは、内向きの発想だ。
 さらに違和感を覚えるのは、広島時代に実践したサッカーだ。西野ジャパンがロシアで披露したものとは方向性が全然違う。それとは真逆の、後方を大人数で固める5バックになりやすい、どちらかといえば守備的なサッカーに属する。」
「経験値の低い人間で固めざるを得ない日本代表の今後は、ただでさえ明るくない。一歩間違えば、暗黒時代に突入する危険さえある。「森保監督」に、そうした苦難を乗り越える力があるのかと、正面から問い正したい気持ちでいっぱいだ。」
引用:webスポルティーバ

 杉山さん、随分と辛口ですね。気持ちがいいくらいに。今の田嶋体制は優秀な次期監督を探す能力に欠ける、近場の人材しか相手にしてくれないというのは2010年に逆戻りとか、そもそも目指すサッカーが不透明、田嶋会長は実はサッカーに余り詳しくないのかと、言いたい放題です。気持ちがいいくらいに言ってくれました。ど突き合いの西野ジャパンを踏襲しない森保ジャパンに託すことが「ジャパンウェイ」なのか。この言葉ほど怪しいものはない。W杯前後でも全く相手にされなかった言葉。マスコミもわかっているのかな。全くの死語化しているのに、当の本人が思い出すように口にするだけ。おかしな時代に入りましたね。日本国中が盲目的になっているのではないかと思います。

【「一抹の不安も…“就任秒読み”森保新監督の武器は人の良さ」】
「07年9月、広島のコーチに就任。当時のペトロビッチ監督(浦和を経て現札幌監督)に攻撃サッカーの薫陶を受けた。ペトロビッチの基本戦術は、3DFの前に守備的MF2人を置き、左右両サイドにウイングバックが入り、1トップの背後に2人のシャドーが入る「3―4―2―1」である。そしてボールを奪って攻撃に移る際、守備的MFの1人がDFラインに加わって4DFとなり、その前にもう1人の守備的MFがアンカー役を務めて守りに備える。他のウイングバック2人、シャドー2人、1トップの計5人が一斉に攻め入り、時に4DFの両サイドも攻撃に参加して<超攻撃サッカー>を展開することもある。
■攻守の可変システム
 攻守によって選手の配置を変える<可変システム>を駆使しつつ、森保監督はチームに「高い守備意識」を植え付けた。」
「「ほぼ毎日指導できるクラブとは違い、代表では合宿など練習時間が限られており、可変システムを熟成させるだけの時間が取れない。あと両サイドの選手には、攻めては効果的なクロスが、守っては相手サイドアタッカーの動きを封じる役目が求められ、それに見合うだけの日本人選手が何人いるのか? さらに言うならば、広島が結果を残せたのもJリーグが<攻守の切り替えが遅い>傾向にあり、そこをうまく突いたから。国際舞台で森保監督のシステムが通用するのか、懐疑的にならざるを得ません」」
引用:日刊ゲンダイDIGITAL

 森保監督の戦い方は、広島時代のペトロヴィッチ監督を踏襲しているのですね。広島が結果を残せたのは切り替えが遅いJリーグだったからであり、同じ戦術は切り替えの速い「世界」では通用しないと言われていますが、ベルギー戦の3失点目がまさにそう。あのシーンが日本と世界のレベルの差だと思っています。たぶん、このまま森保ジャパンが誕生しても、強豪との試合で、ベルギー戦と全く同じ失点、負け方をすると思ってます。でも日本人監督は攻められません。スキルが無いので、しょうがない。選んだ日本協会が悪いのです。元代表監督のトルシエ氏は、森保監督には兼任は無理とコメントしています。

【五輪&A代表兼任の先駆者トルシエ氏が警鐘…兼任は「不可能」「間違い」】
「両カテゴリーを兼務するのは00年シドニー五輪と02年日韓W杯で指揮したフランス人のフィリップ・トルシエ氏(63)以来。経験者であるトルシエ氏は、当時と現在では日本サッカーの置かれた状況が違うと分析し“二兎”を追う道は厳しいと指摘した。」
「大きなアドバンテージだったのは、選手のほぼ全員が国内組であったことで、それこそが成功の鍵だった。選手招集のために強制力のあるFIFAの国際Aマッチデーを利用する必要がなく、全てはJリーグと協会との間の調整だけで済んだ。」
「今の状況はまったく異なる。当時と同じことをするのは不可能だし、同じプロセスを踏もうとするのは間違いだと私は思う。まず、2年後に迫った東京五輪に膨大なエネルギーと集中力を注ぎ込まねばならない。その間は準備期間も含め、監督は五輪代表にかかりきりにならざるを得ない。しかし、A代表のアジア杯も半年後に迫っており、こちらも全力を挙げて準備しなければならない。
 問題は、両チームの間に何の共通性もないことだ。選手の重なりもない。現状、五輪代表からアジア杯の代表に入る選手は0人。逆にA代表から五輪代表にも一人も入らない。例え選んでも、所属する欧州のクラブがイエスとは言わないからだ。
 仕事も同じではない。今のA代表は、選手の大半が欧州組だ。試合の3日前にならないと代表に合流できない。監督はA代表と五輪代表のそれぞれに全力を傾けて専念すべきで、この(兼任)プロジェクトを展開するのはちょっと時期尚早だ。」
引用:スポーツ報知

 二兎を追う道は厳しいと言っています。選手がみんな国内組だったから兼任ができた訳で、今のようにほとんどが海外組であれば強化は難しいだろうと。地元の五輪が迫っているのに、A代表に目を向ける余裕がある訳が無い、2つのチームには何の共通性(構成選手)も無いと言い切っていますね。以前にU-21代表であった監督代行という手もあるが、そうなるとそもそも兼任監督になった意味があるのかと。今後も「アンチ論」が出ると思います。そんな声を吹き飛ばすくらいの成績を、森保ジャパンは残す事ができるのか。おっと、また辛口杉山氏のコラムだ。 

【世界観に欠ける就任記者会見。「日本人らしいサッカー」という、聞こえのいい「守備的サッカー」に反対する】
「森保新監督の従来のサッカーは、率直に言って、5バックの体制で後ろを固める守備的サッカーだった。西野前監督がロシアで見せたサッカーとは根本的に違う。さらに森保新監督は、その西野前監督のサッカーを、「日本人らしいサッカー」と持ち上げ、自分の志向と同じであるかのように語っている。「臨機応変」という言葉で束ね、切り抜けようとした。 
 本来なら、日本のサッカーの方向性について語るのは協会会長であり、技術委員長だ。オシム以降、岡田時代の一時期とハリル時代を除き、日本は攻撃的サッカーを志向してきた。もし森保新監督が、臨機応変と言いながら守備的サッカーに転じれば、これは事件だ。会長、技術委員長は、その志向を知って選んでいるのだろうか。 
 路線変更についての言及はなかった。そもそも、田嶋会長、関塚技術委員長にそうした認識があるのかさえ怪しい。」 
「オールジャパン」とか、「ジャパンウェイ」とか、「日本人らしいサッカー」とか、彼らから聞こえてくるのは、サッカーの中身とは関係のない抽象論ばかり。世界観がないのだ。」
「森保新監督のみならず、壇上でその両脇に座る会長、技術委員長も同様だ。世界観の見えない3人が率いることになった日本サッカー界。レベルダウンが始まる気がしてならないというのが、会見場を後にしながら抱いた実感だ。」
引用:YAHOO

 世界観が無い会長、技術委員長らが率いる今の田嶋ジャパンで、日本サッカー界のレベルダウンが始まる気がしてならないと書かれています。まあ、そういうイメージですね。今後の日本代表も、スポンサーへの忖度で弱いチームとのマッチメイクに固執し、アジアカップで惨敗しても事の重大さに気づかないままで五輪本番を向かえ、地元五輪でのみっともない結果で、兼任両方とも監督を替える事になれば、「失われた2年」になります。ただ、田嶋ジャパンが変わらない限り、世界とのパイプが無いので、世界の実力派監督に断られ続け、最後に頼るのが西野氏というオチになったりして。かくして日本サッカーは成長性の無い空回りを続けてしまうのか。

コメント
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