CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

柳生十兵衛七番勝負 孝養の剣

2007-04-24 08:59:04 | ドラマ映画テレビ感想
というわけで、先週の柳生十兵衛であります
8時台に移ってからは、リアルタイムで視聴が
困難きわまるため、ビデヲ録画観賞なのでありますが
いやはや、これ見たあとに、今週は風林火山見たから、あーたもう
殺陣がステキすぎて、鼻血が止まらない
そんな具合でありました

しかし、今回は話の筋もいたく感動したのでありました
いつも決して悪くない、むしろ、定番ながら
よくよくできてるとか偉そうなこと言ってしまうくらい
まぁ、贔屓目なのでありますが
この回については、おそらく全体的なテーマであろう
母となにがし、という部分
これをあえて、正雪の立場から見せるという小憎い演出がステキ

孝行息子、とまではいえないかもしれないが
そんな次男坊をなんとか、そしてよくやっていると
暖かく迎えている家族たち、特にあの母親のそれこれが
お前、泣かせるじゃねぇか
しみじみ感動したのであります、最近ああいうのダメなんだ
涙腺弱くてしかたねぇんだよ、ぐっすし

というわけで、まぁ十兵衛の話はおいといて
由比正雪のことを大きく取り上げておりましたのが新鮮でした
今回に限ることなく、十兵衛は基本的に権力側の人間なので
悪人なのかもしれないと、ちょっと思ったのでありますが
庶民からすれば、むしろ、正雪を応援か
と、思わないでもないところ、まぁ、でも
秘密結社みたいなことしてんだがな

ともあれ、その秘密結社の頭目としてめきめきやっている
その描写がどんどんとされており、はやくも低階層になりつつある
没落武士のこと、それを救おうとしている、その彼が
紺屋の息子であるという事実
なかなか衝撃的でありました、武士じゃないから武士たりたい
こういう思いは、時代劇では鉄板の題材でありますが
なかなかよい演技というか、ちょっと顔芸が凄いなと
驚いたのでありますが、せつせつ感じ入る重々しいしゃべりかたとあいまって
ステキでありました

で、そのステキな正雪が
孝行に疎い、冷たい息子風をしておきながら
実際は、こっそり母親を見守ったりするという
これまた、お前、昭和の時代劇かといいたくなるような
ステキすぎるところで、
日ごろ悪し様に正雪を罵る母親が、どこしらぬ者に息子の素晴らしさを語る
しかも、紺屋は奉公であって、実家ではないとか言っちゃう
なんだこの人情話、はらはら、そういう具合で
あの様子を見守る正雪の顔がまた、とてもよかったのでありました

で、話としてはそんなよい家族がいながらも
革命戦士として、同胞と戦い続けるという正雪を助けるため
兄が、十兵衛と闘いなぎ倒されるというのでありました

ようやく十兵衛でありますが
対薙刀戦、これはこのあと放映だった風林火山への
遠まわしのオマージュかと思わせるほどのステキっぷりだったんだが
正雪の兄上の見事な薙刀捌き
時代劇風すぎるアレンジの効いた殺陣と
勝手に思ったんだが、まず本気で斬りあいのとき
そんな格好しないだろう、そういう、少年漫画みたいな受けがあったり
見事な切り替えしがあったりして、ステキだったのですが
長巻といって相応しいようなそれを
突きとなぎ払いで使いわけて、とてもステキでありました

特に受けの部分がかっこよくて
十兵衛の太刀捌きを見事にかいくぐり、柄をよく使った戦法が
なかなか新鮮でありました
突き転ばされてから、十兵衛に反撃する際の
柄を使った、また、転がりながら脛を狙う
あの脛斬りこそ薙刀よね、と妄想したり(たぶん違うんだよ)
鼻息あらげて見ていたのであります

最終的な見所は、まさかの階段落ち
転がりながら落ちていく最中
凄い勢いで小太刀が飛んでいったのがちょっと面白かったんだが
ともかく、あれは酷い、銀ちゃん死んじゃう
思うほどの見事な落ちっぷりに感動
また、あの落ちっぷりを見せる前の十兵衛が
縦下ろしから、すぐさま返し刃で切り上げる
第二シリーズでよく見られた黄金パターンだったのも見逃せず
よいものを見た、とっくり安心したという
そんなお話であります

どんどん、面白剣法を見せて欲しいと
ステキに期待していくのでありました