CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】一般意思2.0

2013-09-16 21:26:55 | 読書感想文とか読み物レビウー
一般意思2.0  著:東浩紀

なんかインターネット関連の本かなと
軽い気持ちで手にとったところ
なんと、哲学書に近い読み物でありました
面食らった、だけど、なかなか面白かった
本の冒頭に記されていましたが、
本格の哲学書とは一線を画して、いわゆる読み物としてのそれ
さわりというのか、もうちょっと柔らかく
あれこれと書いてみたものという話でありまして、
そこに偽り無く、まったく素養がない私でも
なるほどなぁと社会契約論やらなんやらについて
少し近づけた気がするのであります

昨今流行の検索エンジン、SNSといったものが
政治や社会のあり方を変えてしまうという
まぁ、最近よく聞くようになったそれを
より詳しくというか、いろいろと過去の哲学や
論法なんかと照らし合わせて考えてみようと
まぁ、そんな内容であります
まったく素地がないので、ルソーがどうしたとか
フロイトがどうだったとか、そんなのは
書いてあるのが本当だと信じるほかなかったのですが
要諦としまして、

当時はばかげていたような論が、
今、科学技術によって叶えられる
そうなってくると、その昔の理論というのを
もう一度しっかりと吟味してみる必要がないか
そこから生まれてくるのが、より
精密でよいものではなかろうか、あるいは
新設に向かうんじゃないかと
まぁ、そんな試行錯誤を続けていくという
面白い本でありました

章をおうごとに、理論を深めていくスタイルで
かなり綿密というか、細かくそれぞれの理論についても
説明がついているため、読み物としても面白いのであります
鵜呑みにしてしまうのはよくないと思う人は
なかなか読みにくいのかもなどと
いらぬ世話を焼いてしまうのでありますが
書いてあるとおりだと夢想しながら読んでいくと
なんだか、ツイッターとか、googleとかが
世界のあり方を変えていく様というのが
見えてくるかのようで面白いのであります

おおまかなところでは、みんなが検索とか、ツイッターとか
そうやって行う行動それぞれを
データベースにして解析すれば、全員の意思が集まる
様々な差異を洗いざらいにして、最適な方法を解析する
?ひょっとして、最近流行りのビッグデータ?と
まあ、そういうオチに続いていく内容で
ちょっとかじった自分としては
面白いなぁと楽しめたのでありました

実際は、かなり暴論というか
そうなりつつあるものの、そうではない世界も幅広く
それぞれはコミュニケーションツールで、
属する社会というのがあって、
もし、この技術によりそれらが叩き壊されるとすればというのは、
まだ、現状では現実的とは思えないなとも考えられ
今後、5年後とかにどう思うだろうか
そういうことにおいて、楽しそうな本であったと
そんな感想でありました

最近、近未来を描いていた物語を
いくつかおってきたせいか、
こういった、未来を技術でカバーする話というのが
なかなかステキに面白く
それが、哲学とかにも波及するのかというところが
一番面白かったところであり、ステキなところだと
この本に学んだのであります