CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】青年のための読書クラブ

2017-07-20 21:10:40 | 読書感想文とか読み物レビウー
青年のための読書クラブ  作:桜庭 一樹

不思議な女子高を舞台にした、
100年代記といったらいいのか、ファンタジーとは違うけども、
漫画のような、ある種幻想的なお話でありました
結構面白かったんだが、どう形容したらいいか
なかなか難しいと思う小説でした

ある修道女が作ったという由緒正しい女子高にて、
その女の園ならではの面白さというか、
なんだろう、物語でしか見たことないが
女子高とはこうあってほしいものだと
ミッション系なるものについての
幻想がてんこもりに詰まっていたように思う世界観であります

そんな芳しい園に、その幻想から落ちぶれるというか
異形である、と形容される、
平たくいうと、不細工なのか、おしとやかさがないのかと
そういうはみだし女たちが集まって、
もくもくと本を読む場所、読書クラブが、
この学園の暗部でもないが、裏や、秘密や、事件を
起こしたり、巻き込まれたり、操ったりと
楽しそうな学園風景が描かれるのでありました

それぞれのエピソードは、歴代の読書クラブ員が、
目にした、あるいは、操った事件を綴った形で進んでいき
この物語が、紡がれていくことを祈るような
記すことが面白いと笑うような
なんだろうな、やはり不思議な魅力にあふれていて
形容しがたい物語なのでありました

様々な年代の、様々な世相と
そのときの女子高生たちを主役としつつ、
輝かしい青春といっても過言ではない日々が綴られて、
読んで楽しいという読書を
じわじわ味わえたのでありました
面白かったのに、どう伝えたらいいか難しい物語だ
いや、まったく難しいところはないんだけども
なんだろう、魅力を言葉にできない