後藤さんのこと 作:円城 塔
図書館で、えらい勢いで借りられ続けていたのが
ようやく回ってきたのであります
好きな人が多いなと、驚きをもってしまうのだけども
自分も好きだしなぁと、なんというか
面はゆいという単語があってんだか知らないが、
わかりもしないのに、愛でているのであります
そんなわけで、相も変わらず、
何度読んでも意味不明な小説でありますが、
SFと呼べばいいのか、前衛的な小説であります
円城作品をまたも読んだのでありました
今回も、哲学的迷走でもないが、言葉遊びのあれこれを
十二分に堪能できるところでありまして、
表題作の「後藤さん」についての、ちょっとした論文めいた
遊び文章が非常に面白くて、それでいて、
小説なのにむやみに数色の色分けが必要という
印刷屋泣かせではないかという試みに
衝撃を受けたりしたのであります
「後藤さん」という人物、ないし、現象について、
それを並行で存在する何かと定義した場合に
とりあえず、文字色や装飾を変えることで
複数の「後藤さん」が存在しているかのように読ませて、
かつ、それぞれの関わりや、それぞれがいわんとすることから
時間軸について、あれこれ楽しませてくれるという
もう、やっぱり、書いているうちから意味不明なできばえだったのであります
すごい面白かった
今回は、いくつもの作品で時間概念への挑戦といっていいのか、
時間とは何か、それと存在とのかかわりはどうだろうかと
文字で書き連ねるものが多かったと
印象を受けたのでありますけども
瞬間の連続と定義した場合に、
過去と未来の自分が地続きだとすれば、
未来から過去へと地続きの存在もいたりするんじゃないかしらと
そういうお話じゃなかったのかもしれませんが、
なるほどなと、複数の存在と入れ替わりたちかわりして
なにやら絡まっていくような様子が
大変面白かったのでありました
認識が、存在を証明しているといっていたのだか、
だれかがそれを見たということが発生してこそ
その人はそこにいたのだそうなのだが、
なかなかどうして、一人で生きている場合は
生きていないという、哲学命題でそんなのあったなぁと
それを茶化すかのような物語も遊べて
なんというか、満足なのであります
つらつら、あれこれ書き連ねることはできるけども
結局、本当にちゃんとこの小説と響きあったかといえば
はてなと言わざるを得ないわけでありますけども
今回のは、かなり読みやすい部類だったんじゃないかと
自分のなかで納得しつつ、本を置いたのでありました
面白かったけども、やっぱり
なんなのかよくわからん魅力がいっぱいであった
あと、書き忘れていた
「後藤さんのこと」で、第一章というか一つ目の大枠内で、
赤字で書かれている文章だけを選り抜いていくと、
なんとなし、後藤さんとの会話文だけになったように思えたんだが、
そういう読み方でよかったんだろうか
その逆は、もう一つ意味が通らなかったんだが、これは
なんか、新しい試みであったかどうか、どっかにこたえがないか知りたいところである
図書館で、えらい勢いで借りられ続けていたのが
ようやく回ってきたのであります
好きな人が多いなと、驚きをもってしまうのだけども
自分も好きだしなぁと、なんというか
面はゆいという単語があってんだか知らないが、
わかりもしないのに、愛でているのであります
そんなわけで、相も変わらず、
何度読んでも意味不明な小説でありますが、
SFと呼べばいいのか、前衛的な小説であります
円城作品をまたも読んだのでありました
今回も、哲学的迷走でもないが、言葉遊びのあれこれを
十二分に堪能できるところでありまして、
表題作の「後藤さん」についての、ちょっとした論文めいた
遊び文章が非常に面白くて、それでいて、
小説なのにむやみに数色の色分けが必要という
印刷屋泣かせではないかという試みに
衝撃を受けたりしたのであります
「後藤さん」という人物、ないし、現象について、
それを並行で存在する何かと定義した場合に
とりあえず、文字色や装飾を変えることで
複数の「後藤さん」が存在しているかのように読ませて、
かつ、それぞれの関わりや、それぞれがいわんとすることから
時間軸について、あれこれ楽しませてくれるという
もう、やっぱり、書いているうちから意味不明なできばえだったのであります
すごい面白かった
今回は、いくつもの作品で時間概念への挑戦といっていいのか、
時間とは何か、それと存在とのかかわりはどうだろうかと
文字で書き連ねるものが多かったと
印象を受けたのでありますけども
瞬間の連続と定義した場合に、
過去と未来の自分が地続きだとすれば、
未来から過去へと地続きの存在もいたりするんじゃないかしらと
そういうお話じゃなかったのかもしれませんが、
なるほどなと、複数の存在と入れ替わりたちかわりして
なにやら絡まっていくような様子が
大変面白かったのでありました
認識が、存在を証明しているといっていたのだか、
だれかがそれを見たということが発生してこそ
その人はそこにいたのだそうなのだが、
なかなかどうして、一人で生きている場合は
生きていないという、哲学命題でそんなのあったなぁと
それを茶化すかのような物語も遊べて
なんというか、満足なのであります
つらつら、あれこれ書き連ねることはできるけども
結局、本当にちゃんとこの小説と響きあったかといえば
はてなと言わざるを得ないわけでありますけども
今回のは、かなり読みやすい部類だったんじゃないかと
自分のなかで納得しつつ、本を置いたのでありました
面白かったけども、やっぱり
なんなのかよくわからん魅力がいっぱいであった
あと、書き忘れていた
「後藤さんのこと」で、第一章というか一つ目の大枠内で、
赤字で書かれている文章だけを選り抜いていくと、
なんとなし、後藤さんとの会話文だけになったように思えたんだが、
そういう読み方でよかったんだろうか
その逆は、もう一つ意味が通らなかったんだが、これは
なんか、新しい試みであったかどうか、どっかにこたえがないか知りたいところである