吉兆 湯木貞一 料理の道 著:末廣 幸代
なんとなし手にとってしまったのであります
超有名日本料理店の吉兆、その創始者といったらいいのか、
一流の文化人であり、料理人であった湯木貞一氏について
伝記めいた本でありました
内容は、湯木さんの生涯をおった内容で
それぞれのターニングポイントや、生い立ちの物語、
そして茶人として、様々な人と出会っていく
交流や、その縁がいくつも出てきた
非常に面白いというか、興味深い内容でありました
一流の文化人というのは、こうやって作られていくというか
文化人になっていくのだなと、感心しきりなのであります
料理人として一流となるため、
一時は実家を出ていくだとか、様々な人生模様もあるけども
それ以上に、茶道との出会いが衝撃だったようで、
そこを発端にして、料理への取り組みが変わり
独自の料理を、懐石を、もてなしを作り上げていくという
たゆまぬ努力が見られるところが
凄いところでありました
有名茶人というか、文化人という人が、
たいてい財界にも顔がきいたりするというのが、
そういう役目を担っているというか、
茶がつなげていく交流が様々に垣間見られるといったらいいんだろうか
今でもこういうものが続いているのか
不思議でならないのでありますけども、
茶の湯の魅力について、考えさせられるのでありました
個人的にきわめて興味深いと思うところは
やっぱり、茶器をどうして集めてきたかの部分でありまして
これはなかなかに楽しくて、志野の広沢を始め、
名品の数々を少しずつ手に入れていくあたり、
そのための工面がどうなされたかのあたりが
ちょっとだけ出てきて、凄く興味をそそられたわけであります
この覚悟が私にはないのだなと
改めて思い知るのである
湯木さんは使うために、これらの茶器を手に入れていたというわけなので
ここは、非常に納得というか、そうありたいと思うものの
こういったもののやりとりが、当然のように
この茶人界のあいだで、持ちまわっていたりしたようで
人の物をちょっと借りていくと、勝手にもっていってしまったりとか
そういうことがまかり通ってしまうのもまた、
恐ろしいところだと思うのでありました
知り合いの骨董収集家が、似たようなことをされたと言っていたので
一種、これはお約束というか、世間の常識とは
異なるものなのかもしれないとか思わされたのでありました
この本の本質というか、狙いのところは
日本料理への貢献、とりわけ、文化へと昇華させた
この功績にあるわけですが、
それよりも、人間味の部分を紹介する記述や、
茶事、茶器にまつわるエピソードが面白いなと読んだ
そういう読書でありました
なんとなし手にとってしまったのであります
超有名日本料理店の吉兆、その創始者といったらいいのか、
一流の文化人であり、料理人であった湯木貞一氏について
伝記めいた本でありました
内容は、湯木さんの生涯をおった内容で
それぞれのターニングポイントや、生い立ちの物語、
そして茶人として、様々な人と出会っていく
交流や、その縁がいくつも出てきた
非常に面白いというか、興味深い内容でありました
一流の文化人というのは、こうやって作られていくというか
文化人になっていくのだなと、感心しきりなのであります
料理人として一流となるため、
一時は実家を出ていくだとか、様々な人生模様もあるけども
それ以上に、茶道との出会いが衝撃だったようで、
そこを発端にして、料理への取り組みが変わり
独自の料理を、懐石を、もてなしを作り上げていくという
たゆまぬ努力が見られるところが
凄いところでありました
有名茶人というか、文化人という人が、
たいてい財界にも顔がきいたりするというのが、
そういう役目を担っているというか、
茶がつなげていく交流が様々に垣間見られるといったらいいんだろうか
今でもこういうものが続いているのか
不思議でならないのでありますけども、
茶の湯の魅力について、考えさせられるのでありました
個人的にきわめて興味深いと思うところは
やっぱり、茶器をどうして集めてきたかの部分でありまして
これはなかなかに楽しくて、志野の広沢を始め、
名品の数々を少しずつ手に入れていくあたり、
そのための工面がどうなされたかのあたりが
ちょっとだけ出てきて、凄く興味をそそられたわけであります
この覚悟が私にはないのだなと
改めて思い知るのである
湯木さんは使うために、これらの茶器を手に入れていたというわけなので
ここは、非常に納得というか、そうありたいと思うものの
こういったもののやりとりが、当然のように
この茶人界のあいだで、持ちまわっていたりしたようで
人の物をちょっと借りていくと、勝手にもっていってしまったりとか
そういうことがまかり通ってしまうのもまた、
恐ろしいところだと思うのでありました
知り合いの骨董収集家が、似たようなことをされたと言っていたので
一種、これはお約束というか、世間の常識とは
異なるものなのかもしれないとか思わされたのでありました
この本の本質というか、狙いのところは
日本料理への貢献、とりわけ、文化へと昇華させた
この功績にあるわけですが、
それよりも、人間味の部分を紹介する記述や、
茶事、茶器にまつわるエピソードが面白いなと読んだ
そういう読書でありました