CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】AI vs 教科書が読めない子どもたち

2018-09-03 21:41:25 | 読書感想文とか読み物レビウー
AI vs 教科書が読めない子どもたち  著:新井 紀子

話題の本と呼んでいいのか、
最近流行のAI関係で警鐘というか、
現状AIとはどういうものかが、大変わかりやすく
そして、どういうことが自分たちに影響するか
まとめてくれていた一冊のように思います

AIに東大受験をさせようという
大変キャッチーでわかりやすいプロジェクトがありまして、
それに関わった著者が、AIとは何か、
AIにできること、できないことはなんなのかを
実験というか、実証をもって解説しているので
非常にわかりやすいのでありました
ココのところ、何冊もAI系の本を読んできたけども
これもわかりやすい一冊に数えられる
だって、本当にそうだったんだろうからねと
人間と同じ試験という分野において
AIがどのように対応していたかが理解できて
面白かったのでありました

話題になっている、シンギュラリティという
AIが人間を超えていく特異点については
当分やってこない、今のままでは絶対やってこないと
そういう立場を鮮明にしておられまして、
なるほど、その理由もわかりやすく、
文章を理解するということがどれほど難しいか、
その苦戦と苦闘の日々が綴られていて
なるほどなぁと思わされたのでありました

ただ、この本の凄いところは、そういうAIができないことというのがあり、
そこは仕事として残るんだけども、
じゃぁ、人間の中でその仕事が出来る人はどれくらいいるでしょうと
そういうところに踏み込んだのでありまして
最近の学生、小学校から大学まで幅広い人々に
読解力の試験を行うと、びっくりするくらい読解力がないと
そういう結果が出たのだというところが
AI以上に驚きの内容だったのであります

まぁ、過去にこれらを理解していたのかどうか
それがないので、そもそも、読解力というもの自体が
何か、人間にそぐわない何かなんじゃないかと
かんぐってしまいたくなるようでもありました
例文もいっぱい載っていて、なるほどなぁと
よくある、論理テキストというのなわけでありますけども
それが本当にわからない、読まないでなんとなく答えてしまう
そういう学生が多いということに驚いていたんだが
これについては、大人でもそういうもんじゃねぇかなと
自分も含めて思い至ったのでありました

最近、仕事でまったく人の話を聞いていないと
自分も含めて、様々な人に感じるのでありますが
これが一億総白痴化現象なんではないかと危機感を覚えるようでもあるが
人間というのは、存外そういうものなのではないか
と、すると、AIと実はそんなに違いがないのではないかと
そうなってくると、今後、路頭に迷う人間が山のように増えて
もうどうしようもなくなるんじゃないかしらなんて
不幸な未来が見えてしまう
そういう内容の本だったように読めてしまったんだが

子どもはともかく、自分自身もちゃんと
本を読めるように、意味を取り上げることができるように
訓練しないといけないなと感じたのでありましたとさ
いわく、これらは練習すればなんとかなるそうなので
頑張らないといけませんね

生きるってなんだ