オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 著:パイパー・カーマン
久しぶりに海外の実録系の本を読みました
ノンフィクションというジャンルになるんであろう、
著者が、10年前に若気の至りで麻薬の運び屋をやった罪で刑務所に入り、
その刑務所内での生活、出会い、葛藤なんかを記した
日記のような物語でありました
結構長いし、ちょっと読みにくいと感じるところもあったんだが
女性刑務所というところがどんな感じか、
また、そこでもやっぱり女性というのは、女性であるのだなと
そういう機微が描かれていて面白い、興味深い一冊でありました
13ヶ月の収監を課されたのであるけども、
その前に5年ほど泳がされる時間があったりとか、
なんか読んでいて不思議でしかたない部分が
多々見られたのでありますが、実際に捕まって、刑務所に入るというのは、
額面どおりの時間をとられるだけでなくて、
よりたくさんの何かに浪費させられる
そういう意味で償いが、時間をもって支払わされるのだなと
しみじみ感じられたのであります
内容が、刑務所のこんなところで困ったや、
であった囚人たちの様々な境遇と
その場でのやりとり、友情や、妙なしきたりなんてことに終始しているので、
興味深く面白いのだが、やや独善的というか
主観が強くて、ちょっと共感しづらい部分もみられるのでありまして、
最終的に釈放されるに近づいていくにつれ、
この人は反省してたんだろうかな?と、
とってつけたように、急に改心の内容が吐露されていたりする
アンバランスさというか、なんか、不思議な感じだと
思わされる一冊なのでありました
刑務所内での仕事や、何か不思議な儀式めいた習慣
ルールというものにおびえつつも、だんだんとなれてくる
やがて、囚人らしくなったと言っても過言ではないような
著者の無意識の変貌も興味深いところで、
おびえて過ごしていたのが、すっかり馴染んで
なんだったら先輩風を吹かせて、傲岸になっていくかのような
このあたりが不思議なところで、
卑屈になる必要はないし、そういう集団のなかで
尊敬を勝ち得るということが重要だと
書内で語られていたので、このあたりの精神構造というか
そうなんだろうと思いつつも
なんか釈然としないというか、ガイジン的だななんて
感想を抱いて読み終えたのでありました
最終的にすっきりと終わる感じでもなかったので
ちょっと肩透かしというか、物足らない終わりだったけど
アメリカの刑務所というのが、
その犯罪者の多さと、内容の不思議さ、悪辣さが
よくよく伝わってきて面白かったのでありました
というか、刑務所内にも厳然と差別というか
人種による階級やカーストがあるんだなと
そういうことを知ることができたようにも思う
そんなこと一切語っていないけど
そう読み取れてしまう、アメリカ的な素直さがある本でありました
久しぶりに海外の実録系の本を読みました
ノンフィクションというジャンルになるんであろう、
著者が、10年前に若気の至りで麻薬の運び屋をやった罪で刑務所に入り、
その刑務所内での生活、出会い、葛藤なんかを記した
日記のような物語でありました
結構長いし、ちょっと読みにくいと感じるところもあったんだが
女性刑務所というところがどんな感じか、
また、そこでもやっぱり女性というのは、女性であるのだなと
そういう機微が描かれていて面白い、興味深い一冊でありました
13ヶ月の収監を課されたのであるけども、
その前に5年ほど泳がされる時間があったりとか、
なんか読んでいて不思議でしかたない部分が
多々見られたのでありますが、実際に捕まって、刑務所に入るというのは、
額面どおりの時間をとられるだけでなくて、
よりたくさんの何かに浪費させられる
そういう意味で償いが、時間をもって支払わされるのだなと
しみじみ感じられたのであります
内容が、刑務所のこんなところで困ったや、
であった囚人たちの様々な境遇と
その場でのやりとり、友情や、妙なしきたりなんてことに終始しているので、
興味深く面白いのだが、やや独善的というか
主観が強くて、ちょっと共感しづらい部分もみられるのでありまして、
最終的に釈放されるに近づいていくにつれ、
この人は反省してたんだろうかな?と、
とってつけたように、急に改心の内容が吐露されていたりする
アンバランスさというか、なんか、不思議な感じだと
思わされる一冊なのでありました
刑務所内での仕事や、何か不思議な儀式めいた習慣
ルールというものにおびえつつも、だんだんとなれてくる
やがて、囚人らしくなったと言っても過言ではないような
著者の無意識の変貌も興味深いところで、
おびえて過ごしていたのが、すっかり馴染んで
なんだったら先輩風を吹かせて、傲岸になっていくかのような
このあたりが不思議なところで、
卑屈になる必要はないし、そういう集団のなかで
尊敬を勝ち得るということが重要だと
書内で語られていたので、このあたりの精神構造というか
そうなんだろうと思いつつも
なんか釈然としないというか、ガイジン的だななんて
感想を抱いて読み終えたのでありました
最終的にすっきりと終わる感じでもなかったので
ちょっと肩透かしというか、物足らない終わりだったけど
アメリカの刑務所というのが、
その犯罪者の多さと、内容の不思議さ、悪辣さが
よくよく伝わってきて面白かったのでありました
というか、刑務所内にも厳然と差別というか
人種による階級やカーストがあるんだなと
そういうことを知ることができたようにも思う
そんなこと一切語っていないけど
そう読み取れてしまう、アメリカ的な素直さがある本でありました