塞王の楯 作:今村翔吾
先日直木賞を受賞した小説であります
かなり面白かった
戦国時代、穴太衆の闘いから、生きることを描いた
時代小説でした
面白い仕掛けで、戦国時代の戦いを攻城戦、それも、石垣と鉄砲としたのが白眉で、
穴太衆対国友衆という構図で描いたのでありました
しかもクライマックスが関ケ原なんだが、そこの前哨戦というか、
局地戦というか、あんまり注目されたことないんじゃないかという
大津城での立花対京極というマイナーな戦というのがまた面白いのでありました
そこに至るまでに、石垣を積む、その仕事がどういうものか
また、石垣で戦うということを師匠との仕事で見せて、
蒲生とともに戦い、甲賀衆とひと悶着ありとかやって、
因縁と国衆の働きというものを思い知りながら、
最強の楯たる、石垣とはなんぞやを突き詰めていくのが楽しいのだが、
本当かどうか、漫画じゃないのかというような
様々な石垣ギミックが出てきて、戦の趨勢を決めていくのが楽しく
次々と読みたくなる内容となっておりました
石垣を作る、そして、そんな様々な石垣があった、
そしてそれを積むことができた穴太衆がいたと
そこをこんこんと描くことに終始していたんだと思うんだが、
まぁ、最終的には最強の楯と最強の矛との闘いめいた感じになるんだが、
さすがにここまでくるとやりすぎじゃないかと
ちょっと、石垣を崩れた先から直していくという
賽の河原的なそれが物語のキーワードとしてはなるほどという
見事な作りだと思うけど、そんな風になるかなと
ちょっと不思議というか、不審に思ってしまったのは
私の読み方が悪いのかもしれんな、
実際それくらいのスピードで穴太衆なら積んだのかもしれん
平和をどうやって求めていくかという話で、
ちょっと色々できすぎじゃないかと、予定調和めいたくらい
あれこれがぴったりはまっていくのに、
なんだか窮屈さを覚えてしまったんだけども、
そういうのではなく、ただ、石垣を積むという仕事があって、
そこに没頭する天才がいて、それが生きていた
ただ清々しい物語であったと
あまり深く考えすぎないで、戦国最後の戦い(実際はそのあとも続いたろうが)をやりぬいた
そういう感じで読み終えると
とてもいい感触で終われる小説だったんじゃないかと、えらそうなことを考えてしまったんだが、
そうやってぴたっとはまっていく様が、まさに石垣を積むそれとリンクしてんじゃないかと
やっぱり、それも、ぴったりしすぎて、なんか居心地が悪いとか
よくわからん感想を抱いてしまったのである
ひねくれた感想を書いてしまったが、
分厚いのに、かなり早く読めて、すごい面白かった
よい小説でありました
ほめるというか、楽しかった感じを伝える感想文にならなかった
いかんなぁ
先日直木賞を受賞した小説であります
かなり面白かった
戦国時代、穴太衆の闘いから、生きることを描いた
時代小説でした
面白い仕掛けで、戦国時代の戦いを攻城戦、それも、石垣と鉄砲としたのが白眉で、
穴太衆対国友衆という構図で描いたのでありました
しかもクライマックスが関ケ原なんだが、そこの前哨戦というか、
局地戦というか、あんまり注目されたことないんじゃないかという
大津城での立花対京極というマイナーな戦というのがまた面白いのでありました
そこに至るまでに、石垣を積む、その仕事がどういうものか
また、石垣で戦うということを師匠との仕事で見せて、
蒲生とともに戦い、甲賀衆とひと悶着ありとかやって、
因縁と国衆の働きというものを思い知りながら、
最強の楯たる、石垣とはなんぞやを突き詰めていくのが楽しいのだが、
本当かどうか、漫画じゃないのかというような
様々な石垣ギミックが出てきて、戦の趨勢を決めていくのが楽しく
次々と読みたくなる内容となっておりました
石垣を作る、そして、そんな様々な石垣があった、
そしてそれを積むことができた穴太衆がいたと
そこをこんこんと描くことに終始していたんだと思うんだが、
まぁ、最終的には最強の楯と最強の矛との闘いめいた感じになるんだが、
さすがにここまでくるとやりすぎじゃないかと
ちょっと、石垣を崩れた先から直していくという
賽の河原的なそれが物語のキーワードとしてはなるほどという
見事な作りだと思うけど、そんな風になるかなと
ちょっと不思議というか、不審に思ってしまったのは
私の読み方が悪いのかもしれんな、
実際それくらいのスピードで穴太衆なら積んだのかもしれん
平和をどうやって求めていくかという話で、
ちょっと色々できすぎじゃないかと、予定調和めいたくらい
あれこれがぴったりはまっていくのに、
なんだか窮屈さを覚えてしまったんだけども、
そういうのではなく、ただ、石垣を積むという仕事があって、
そこに没頭する天才がいて、それが生きていた
ただ清々しい物語であったと
あまり深く考えすぎないで、戦国最後の戦い(実際はそのあとも続いたろうが)をやりぬいた
そういう感じで読み終えると
とてもいい感触で終われる小説だったんじゃないかと、えらそうなことを考えてしまったんだが、
そうやってぴたっとはまっていく様が、まさに石垣を積むそれとリンクしてんじゃないかと
やっぱり、それも、ぴったりしすぎて、なんか居心地が悪いとか
よくわからん感想を抱いてしまったのである
ひねくれた感想を書いてしまったが、
分厚いのに、かなり早く読めて、すごい面白かった
よい小説でありました
ほめるというか、楽しかった感じを伝える感想文にならなかった
いかんなぁ