CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【ドラマ】やさしい猫

2023-08-10 21:09:02 | ドラマ映画テレビ感想
NHKの土曜ドラマでした
スリランカ人との交流を描くといった話かと思ったら、
日本の外国人管理についてのお話で、
結構難しい内容ながら、面白く見られたのでありました

センシティブなテーマだと思いつつ見ていたんだが、
人情話としては、クマさんとの交流は微笑ましいそれだったわけだけども
実際のところ、クマさんがやってたことは、そりゃ悪いことと言えるだろうし、
それが過失か、故意かなんて、取り締まる側がわかるはずもないよなと
入管の仕事の難しさがよくよく理解できたように思う
というか、どちらかというと、入管側に立ってしまいがちだと
自分が年齢を重ねて保守になってんだなと思い知らされる内容だった

色々と法制度も整えられているけども、それを説明しているとはいいがたい
ここに入管の落ち度があろうかという話でもあったわけだが、
ともかく外国人を取り締まって、内実はどうあれ、とっととお帰り願おうという立場で、
ごりごり仕事してそうだというのもわからんでもなかったわけだが、
裁判で明らかになる、クマさんの失点というか、裁判という内容で見た場合に
身勝手極まりないとしか思えない言い訳の数々が、
物語としては当然なんだが、人情で左右されていたようにしか見えなくて
なんか、それはどうなんだと思ってしまったのである

入管に近づく寸前のところを警察が取り締まったり、
やたら警察が不良外国人とみなして近づいてくるというところの露悪さというか
嫌な感じは、ありそうだなと、改めるべきかどうか考えさせられるところだったわけだけども、
実際不法滞在になっていたし、そういうことをさして悪いと思っていないというのは、
やっぱり弁護できないものではないかと思ったりしたんだが、
こういうことは、他国の制度とかを見た方がわかるんだろうかとも思ったのである
あくまで日本国内の話で、日本だからこその締め付けの厳しさということもありそうだと
そこを描いてほしかったとも思ったのでありました

とはいえ、ビザの問題や、失職した後に復職することができない
そういうある種のカースト的身分制みたいなものが日本の法律で
外国人にだけ定められているというのは驚きであったわけで、
日本人だからこそ気づかないし、それによって、外国人とはっきり区別しているんだなと
それを差別というべきかと、難しい内容だと思ったのでありました

よいドラマであった

【読書】嫌いなら呼ぶなよ

2023-08-09 21:05:40 | 読書感想文とか読み物レビウー
嫌いなら呼ぶなよ  作:綿矢りさ

久しぶりにこの作者の本を読むなと思いつつ
相変わらず飛ばしてんなという感想で、楽しく読ませてもらったのでありました
女性特有の感覚と、言ってしまうと昨今は問題になりそうだけども、
自分では思いもつかないけども、文章にされると、こういうのを見たことがあると
強く思わされる描写が好きだなと思うのでありました
押し付けず、説明しすぎず、わざとらしくもないのに、時代というか空気というか、
そういう女性が居るという感覚を味わえる、そんな気になる文章であります

4編の短編が収録されているのだけども、どれに出てくる人物も、
なんとなし「いそう」という雰囲気が凄いけども、結構えげつないというか、
いかにも小説のキャラクタという感じながら、ライトすぎず、リアルすぎず、コミカルすぎずという
瀬戸際で組み立てられているようで楽しい
どれもこれも、だいぶ自分勝手だよなと思って笑いながら読んでしまうんだが
多分、これは位相をずらしたとき、自分もそうであるという話だよなと
大枠では誰にでも当てはまりそうな、空転する自意識というか、
避けることのできない自分を特別視してしまう何かが細かに描かれていて
やってることは、完全におかしいのだけども、描写される一人称の中で
完璧に辻褄があっていて、疑問の余地もないというのが、
こういう人の、そして、誰にでもあることだよなと
つくづく思い知る内容でよかった
執着と愛情の分別とか、自己顕示欲とか、自分ではそうじゃないと思ってすらいる姿が
実に生々しいと思う内容で、どれをとっても、軽いのに深くえぐってて面白い

しかし、やはり女性の描き方がやっぱり秀逸だと思うのだけども、
一遍、表題作は主役というか、主になるろくでもない人間が男性なんだが、
この軽薄な感じと、巧みな自己弁論が見所と思わされるが、
この編もやっぱり、そのある種被害者側である女性二人の描写が秀逸で、
まぁ、どれもこれも人間味という可愛らしい言葉で形容したくない名状し難い化け物なんだが、
実によくできているというか、すばらしい出来栄えで
正直タイトルにやられたと、ある種の叙述トリックめいたものを味わったのであった
こういうの大好きだわ、直球でくだらないけど、完璧な比喩、いや比喩ではない
なんというかしらんが、凄い文章の力だと喝采を浴びせたい感じでありました

最終の書下ろしについては、もはや疲れていたんじゃないかと
若干心配になるような、これまた見事な出来栄えで
こういうしょーもないメールのやりとりで、大げんかになる話
商業上とてもたくさんあるよなと思うのだが、
その一人をあえて、自分にしているのか、名義だけ貸してるのかしらんが
ともかく、誰一人正義がないという話が面白いのでありました
実にすばらしい、ロックだわ、全部を敵に回そうという気概すら感じる

そんなわけで、なんかわからんが
凄く楽しく読めたので、よい小説だったと思うのであった
芥川賞とる女性作家の外連味というのは、大変よいものだと
改めて思い知るのであった

【映画】キングダム 運命の炎

2023-08-08 21:05:47 | ドラマ映画テレビ感想
話題作なので、そんなに焦って見に行く必要ないなと思いつつも、
あまりに暑いから、涼みに行くがてらで見てきてしまった
映画館は涼しいが、映画は熱かった、面白く楽しめたと思うのである

漫画キングダムも、アニメキングダムも、それなりに見たはずなんだが、
こういう話だったっけ?と、前回のバッコシン大活躍の時と同じくらい
すっかり内容忘れていたので、かなり楽しめたと思うのだが
だいぶ漫画っぽさを強めてきたなと、蒙武が突撃して、爆発音みたいなのとともに、
敵兵を数十メートルぶっ飛ばしているのを見て、こういうのでいいんだと
感心してしまったのであるが、日本の映画でこういうの撮影できるんだと
結構感慨深く見てしまったのである、面白い

毎回、漫画で読んでたから違和感がなかったんだなと、
実写でやられて改めて思い知るシーンがちらほらあったわけだけども、
そこは、そういうもんだと割り切ってみて楽しむものなので
無粋極まりないが、実写でやっちゃうと、崖登って敵の側面をつく作戦とか、
敵の大将まで、結構距離があるところを突っ切って突撃とか、
そういうのが、いやいやそうならんやろと思わされてしまうところが
ちょっと残念というか、見せ方としてはそれしかないのはわかるが
なんか、おかしくないと思ってしまう自分が残念だったが、
おおむね楽しかったのでありました

実写でよいところは、むしろ、100人隊というのを率いることになった
その統率風景で、割ところっといったみたいな描写だけど、
結構人間を奮い立たせるためのセリフというか、
言葉を大将がもっているというのが、役者の演技で見せようとするという部分で光っていて
凄くよかったと思うのである

そういう部分でいくと、まさか、ここを結構ちゃんとやるんだと、
紫花が、政をつれて趙から逃げるというくだりが、
割と退屈というか、危なっかしい感じになりそうだと思ってたのに、
杏さんの熱演が凄すぎて、すごくよかったと
正直感動したのでありました
また、吉沢亮もまんまでやらされてたけど、漫画だと7年前なんて相当幼い頃だろと思ったんだが
それはそれとして、よくよく考えてみると、1作目からそれくらい年月経ってるのかもなと
実写で続き物とることの難しさを感じさせられたのである
そういう意味で、豪華な役者をその時限りの武将に当ててくというのが
案外こういう作品にはよいのかもと、豪華俳優に感心したのである

とはいえ、やっぱり漫画的すぎるというか、
紫花が腕をけがして、手綱が引けないといってたのに弓引き出したシーンが、
いや、あれは、政を守るため、一番安全な位置におかせるための申し出だったのか?とか
大将を倒したら戦終了みたいな、スポーツ試合みたいな感じとか、
あれこれ気になってしまうのだが、そういうのも含めて
漫画ドラマというジャンルはこうだと、
堂々と胸を張っているようで、なんか、楽しく見られたのであった

あと、山崎賢人もどんどん殺陣がうまくなってて、
キョウカイとじゃれあってるところとかも、だいぶいい感じで
なかなか頼もしく見られたのである

そして、大沢たかおが、あの鎧の嘘っぽさを
演技と迫力、なによりも、肉体で説得力ましているのが凄かった、
あの鎧着てるからいまいち伝わらないけど、凄い腕太かったんだが、
あれが画面上でわかりづらいのって、なんというか、もったいないと思ったりしたのである

オリジナルでいいから、もろ肌脱いで闘ってほしいような気がしてしまうのであった
それでこそ実写であろうと思うのだが、どうかなぁ

【読書】山怪 朱 山人が語る不思議な話

2023-08-07 20:55:14 | 読書感想文とか読み物レビウー
山怪 朱 山人が語る不思議な話  著:田中康弘

山人の間に伝わる奇伝の数々を集めた本
というとちょっと言い過ぎで、巷間にままある噂話の集大成みたいな
そういう本であります、オカルト本かといわれると、そこまででもないが
ジャンルとしてはそれに近い、日本昔話の源泉となるような話でありました

今回もといっては失礼ながら、狐と狸の仕業話がかなり多くて、
まぁ、全部それで片付けてしまえるというのは、ある意味便利だなと思ったわけだけど、
そうでもないと辻褄があわない、妙な現象というのは誰にでも起きうるし、
誰にでもあるのではないかと思わされたのである
わざとらしくおどろおどろしい話にしているわけでもなく、
さりとて、オカルト本なのを雑に否定するかのようなとってつけたようなこうであろう論で
さらっと抜けていったりとかする、このテンションの差というか、
妙な立ち位置が、この本のだいご味であるなと思うのだけども、
なんとなく、こうであろう論が、ほぼそれで絶対片付かないやつじゃんという
ツッコミまちにしている節すら感じるような、投げっぱなしな感じがにやにやできてよいのでありました

別にいい話でもなければ、何がということすらもない、
ただびっくりしただけの話みたいなのも入っていたり、
怖い呪いがあるかと思ったら、当の本人には何もないということだったり、
変なところで現代的といっていいか、なんか、そうじゃないだろうという部分が多々みられるのが
新しくて好きだわと思いつつ読むのに、気づくと、狐の仕業を信じてしまいそうになっているというのが
日本古来からの何かで、あるライン以上の年齢の人間に刺さる内容なんじゃないだろうか、
若い人がこれを読んでも、大して面白くないんだろうかなとか
色々考えてしまうのでありました

怪談とも異なる、怖い方の昔話というものは、
世界的に同ジャンルがあるのかしらんが、
個人的には人間の根元的なところに訴えるものがあって、
もっと流行っていいのではと思ったりしつつ、
狸やキツネに気を付けようなどと、意味の解らない教訓を深く刻むのであった
茶化してしまうけども、本当にそういうものはありそうだし
気を付けないといけないのだが、
どう気を付けたらいいかは、まったくわからないのもよいな

どうする家康  新たなる覇者

2023-08-06 21:08:33 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「どうする家康」
視聴完了しました
あれよあれよと、秀吉との闘いへと突入といった感じで、
先週の伊賀でのすったもんだは、なんだったんだと思わなくもないが、
これはこれでスピーディーに色々片付いて、
物語として面白かったのでありました

とはいえ、ちょっと気になったのが、柴田の弱弱しいところで
もっと強面で強そうでないとなぁと、三法師抱えているあたりで迫力負けしてるのが
いただけないなと思ったんだが、
シナリオとして、お市あっての北国の織田勢という形となっているなら
まぁ、あんなもんなのかとも思ったりするのである
物語として、お市の夢をささやかにかなえて、本当にかなえたかったもの、
家康との何かというものは、一つも報われないというかわいそうなお話であるのも理解できるが、
一軍の将として、その軍下にいたらたまったもんじゃなかろうと
つっこみ入れたくなってしまったのはよくなかったように思うのである
瀬名の友達で、実際に戦場に出て死んだという前例があるばっかりにも、
その夢があまりにもなぁと思えてしまうのは、残念であった

しかし、そういう感じからの茶々登場がまずまずで、
その二人を凌駕していた秀吉をも手玉にとりそうな雰囲気だけ宿している
若々しいそれが凝縮してるみたいな茶々像が、これはこれで面白いし、
色々と廻ったあげく、家康と対決するという構図の因縁付けとしては
見事だったなと感心したのでありました
最後の敵が、秀吉ですらなく、茶々であるという感じになろうかと思えば
なかなか楽しい

そして、急にといっていいと思うんだが、
ちょこちょこ出ていた真田が、いよいよ、誰も登場してないのに
徳川勢からやっかい扱いされていて、かつ、北条とのいざこざで
面倒極まりない感じになっているというのが、
割とさらっと流されてというか、ピンポイントでセリフだけで出てきたのが
今後しばらくひっぱる話になるんだろうと楽しみなのでありました

と、まぁ、それはそれとしつつも
来週、ある意味秀吉との最終決戦といえる、小牧長久手やるみたいで
これもまた楽しみだと思うのでありました
両雄をどういう精神状態で引き分けという形にするか、楽しみである

【読書】あばれ狼

2023-08-05 21:08:30 | 読書感想文とか読み物レビウー
あばれ狼  作:池波正太郎  

また毛色の違う短編集なんだが、任侠股旅物と真田太平記外伝みたいな話で
これはかなりお得といった感じの収録で、大変面白かった

特に、股旅ものが今まで読んだことなかっただけに斬新で、
読んでその人情話に惹かれていくんだが、盗賊が出てくるあたりとか、
話しの展開が、どこか、股旅ものよりは、やっぱり、池波正太郎の物語だと思わせる節があって、
大変興味深かったのである、これが池波任侠というやつかと
作品が少ないだけに貴重なものを読んだと思うのであった

実在の話かどうかわからんが、親子の縁というものを基本的に親の方しか知らない
そういう人情もので構成されていて、誰ぞの仇やら、なんだかんだというところに
なぜだかわからない情がかけられてという話になっていくのが切なくてよかった
渡世の生きざまと同時に死にざまというのが、ここでよかろうという舞台をもって語られるというところが
厭世的だけどすごくかっこよくて、こういう話としての完成度というか、
仕方なさみたいな、まぁともかく面白いのでありました

しかし、相変わらずといっていいか、どうも、女性に何か思うところがあるんだろうかと
唸ってしまうような展開が多いのが特徴だと思うのだけど、
そういうのも含めて、池波人情劇であるなと思い知らされる
母親が薄情という描き方でもありそうだが、それは、もっと俗な感じでいくと、
母親も、女という個人であるという話でしかないと
つっぱねているようでもあって、そこに憐憫を覚える男というのが、むしろ、親子の情というのに
過ちをもっているのかもなんて思ったりしたのであった
親子であるということと、人間個人であるということが並立するが、当然しないことがあるという
その混同されがちなところを上手に書くなという印象をもったのであった、
そのせいか、時折、人情が薄いんじゃありやせんかと思うときもあるんだが
そういうところも含めての、人間感動なんだろうと
とくとく読むのである

真田の外伝もかなり面白くて、これまた残念なことに
真田太平記を読んでないから、この面白さの半分も理解できなかったのが口惜しいんだが、
主君と家臣の在り方、そこに人情と出世欲というのがあわさる姿がよく、
また、それがよくよくわかるからこその、老練とのいうべき真田の謀略みたいなのが冴えていて
面白い小説であった

【映画】君たちはどう生きるか

2023-08-04 20:55:40 | ドラマ映画テレビ感想
宮崎駿監督のおそらく、本当に最終作品になるかもと
そんな思いで見てきたのでありました
実際、内容的にも集大成というか、これまでとだいぶ異なる
これは、素人なりに考えるところの宮崎駿監督なりの、
庵野っぽさというか、セリフオマージュを含んだ映画だったんじゃなかろうか
手法的にそんなことを思ったんだが、ともかく、
結構楽しく見られたのでレビウをメモっておくのである

終わってみるとというか、この映画全体にいえることだけども、
どれがと言いづらいんだが、感触として、過去の宮崎作品ぽいところが
随所に出てくるように思えて、それでいて、
物語も過去作品のように、あれやこれやのファンタジーに触れていくのが
見ていてなかなか楽しいのがよかった
正直序盤はかったるいというか、えらいゆっくりやっとるなと思いつつ見たのは、
自分が年齢を重ねすぎて、そういうタメとか、あれこれがちゃんと受け止められてないせいかもと
反省しつつも、キービジュアルにもなっているアオサギが、いよいよというあたりから
がぜん面白いというと語弊があるけど、一気に物語が動いていくような感じで
その後に冒険のように、様々なことが連なっていく、
その連なりが、ある人によって創造されたものであるとかなんとか、
そんなことも、だんだんわかりながら、それでいて、最初からわかっていたかのように
場面が配置されているのが流石だと、勝手に感心してしまうところで
あれよあれよと面白くなっていったのでありました

結局、あの主が託したものが、これはネットで拾ったうわさで、
そうだとしたら、なるほどという感じなんだが、13というキーワードが
宮崎監督作品と合致するとかしないとかで、
そのうわさが本当なら、作品としても、その構成としても
まさに引退作品にふさわしく、かつ、タイトルがまったく関係なさそうだったけど
そういう意味だったかと、妙に納得できたというか、
こういう、勝手にあれこれ考えさせられるヒントがちりばめられていて、
別になんだとは絶対言わないし、気のせいの可能性が高いという
実によい作品だったんじゃないかと思うに至ったのでありました

だいぶ楽しめたので、なんら文句のない映画だったわけだが、
タイトルが独り歩きしてしまって、見に行く層が限定されていそうなのが
ちょっともったいないようにも思うのだけど、
だからといって、子供が見て、ものすごく喜ぶかというと
結構難しいようにも感じたり、そういう意味では正解だったのか

わからんが、インコ大王とか、あのあたりのキービジュアルは
解放しておくべきでなかったか、それだけが独り歩きしたらどうなってしまうのかとか
あれこれ考えると、結構楽しいと思えたのでありました
男の子版の千と千尋というでもないが、不思議な感触の物語だったが
結構納得して見たと思うのである

【読書】三谷幸喜のありふれた生活 (17)『未曾有の出来事』

2023-08-02 20:57:40 | 読書感想文とか読み物レビウー
三谷幸喜のありふれた生活 (17)『未曾有の出来事』  著:三谷幸喜

こんな連載本があって、しかも17巻も出てたのかと
驚きながら読んだのでありました
最新刊なので、おそらくは鎌倉殿の13人の裏話とかあるんじゃないかなと
楽しみにしつつ読んだのでありますが、どうもそれよりはちょっと前で、
コロナに入りましたというところの方がメインだったようで、
それでも、その間に手掛けていた仕事の話とかが面白くて
あれよあれよと読んだのでありました

新聞連載のようなので、エッセーとして、一つ一つにものすごい深みがあるというよりは、
示唆もあったりなかったりしながら、実際にありふれたといえるのかわからんが、
先生の日常の出来事や、思ったことが連なっていて、
それがかなり面白く読めるのですごくよかったと思うのである

全然知らなかったが、かなり歌舞伎との接点が近かったようで
いわゆる劇作家としての活動というのも幅広いようで、
その脈から、大河の作品とかで出てくる歌舞伎俳優さんとかいたのかと
驚いたりしたのである
ちらりとだけだが、弥十郎さんが出てきたのが興味深いところであった
そして、その歌舞伎メンツのそれぞれの演劇への取り組みというのが
どれほど興味深いか、そして凄いうえに面白いかということが
大変貴重な資料だなと思いつつも、楽しい内容で
このあたりがいいなぁと思ったりするのである
しれっと、愛之助さんをラブリン呼びしたりぬかりないところもよいな

とはいえ、やっぱり座付き脚本家という立場が、
自分の中で一等なんだろうと思わせるところも多くて、
そういう観点からといっていいのか、小劇場でのハプニングを楽しんでいる、
おそらくその場では、とんでもないことだったろうけども、
脚本家、または演出家というのは、上演されている舞台には何もできないと思いつつも、
セリフが飛んだりしている時に、役者がどうやって軌道を正すかという知恵を絞っているところとかが
物凄く面白く見えているようで、なんというか、そういうのは違うんだろうけど
見たいなぁと思ってしまったのである、ある意味、ワンナイトのそれだわ

政治臭い話があることもなく、淡々と演劇論と日常とが交錯するだけという
とても読んでいて精神衛生上よいといっていいか、
楽しい気分だけ味わえるエッセーで、すごくよかったと思うのであった

3か月ぶりの台湾北上旅行 16 西門町で遊び帰国

2023-08-01 21:05:32 |  3か月ぶりの台湾北上旅行(2023)

さて、士林夜市も堪能したので、そろそろ翌朝に備えて帰ろうとなり、
年老いた父親をホテルに収納して、翌朝の電車時間を調べるついでに、
西門町あたりまでうろうろすることに


台北地下の西門方面のゲーセンにて、コスプレして夜中遊んでいるというのが
なんというか都会だなと思ったのであった



翌朝がかなり早い飛行機なので、始発のMRTで桃園空港へいかなくてはと思いつつも
朝飯買う店があるだろうかと思ったりしながらうろうろしつつ、西門町へ到着
ライトアップといっていいのか、今も若者の街なのかわからんけど、
明らかに客層が若い街中をうろうろしたのである




西門町お決まりのスポットを眺めつつ、道では大道芸なんかが披露されていたり
なかなかの賑わいで、これで零時近いんだが、関係ない盛況ぶりだなと驚いたのである
あれこれと観て回るというわけにもいかなかったので、テケトーにぐるっと回っただけだが
せっかくだからとちょっとだけ土産を買って、そして〆に食べるものを買いに




阿宗麺線の小杯(60元)と、愛玉子(55元)
愛玉子は、前に買ったカエルの店を探したんだけど、どうもなくなっていたっぽいので
ややはずれにあった、人通りのないところで発見して無事買った
まぁ、店変えたからって味変わるようなものではないからよいのだが、
相変わらず、麺線は大混雑で、次々と売れていく様子が印象的でありました
今回はちゃんと、香菜とかニンニクとか聞き取れたので、無難に対応できてよかったのである
味は変わらず美味しかったんだが、ここよりも、エビ出汁使ってる店で有名店を探したいなとか思うのであった


そして翌朝、ホテルの目の前のハンバーガー屋が開いていたので
朝飯調達として、ハンバーガーとベーグルを購入、これが結構おいしかったんだが
ちょっとアクシデントがあって価格をメモってこなかったのが悔やまれる



無事MRTの一番早いやつに乗れたので、やや早めに到着して、よかったよかったと
チェックインをしようと思ったときに、アクシデント発生
うっかりしていたのだが、父親がワクチン接種証明を持ってくるのを忘れていたらしく、
それだと出国できませんという釣れない返事、大ピンチ
幸い早めに到着していたから、まだ、なんとかできるかもと、
あれこれ相談したが、とりあえず証明書がなくてはという話らしいので
急いで、日本で留守番の母親に写真で送ってほしいと指令を出したり、
なんだかんだして、チェックイン時間ぎりぎりで切り抜けた
もう、色々危なすぎて、衝撃的だったんだが、時間がもうちょっと遅ければ、母親が買い物に出かけていたろうし、
帰国して聞いてみると、母親ではスマホを操作しきれず、たまたま休みで家にいた弟によって送られていたりとか
ラッキーがだいぶ重なってくぐりぬけたのでありました
というか、前回高雄から帰るときそんなこと言われなかったのに、なんで台北わと思ったんだが
まぁそういうもんか




あわただしく飛行機までダッシュという感じだったので、せっかく買ったハンバーガーとかも、
無理やり食べる感じになったんだが、これはこれで美味しかったのに惜しいと
写真もないままメモっておくのである
とりあえず久しぶりに来た桃園空港も、あれこれ見て回ることもできずに出国となったのでありました
とはいえ、最終盤に強引にチェックインさせてもらったおかげか、
割り当てられた席が、ワンランク上でラッキーだったのである
青いプリントの頭カバーはやや高めなのだ


ともあれ、無事帰国して終了
最後にかなりきわどいことになって、正直、帰国できずに会社にどう説明しようかともよぎったのだが、
まぁ、おおむね楽しく、あっちこっち回れたよい旅であったと思うのである
次回はマンゴーの季節に参りたいと思うのであった

前の
15 へちま小籠包と士林夜市