LATIDO ラティードに使うホイール 先日からあれやこれや完組みの
ホイールを整備していましたが 結局自分で手組みのホイールを組む事に
しました 今回はラジアルとタンジェントを織り交ぜたホイールを仕上げます

今回予定したホイールを組む為に用意した部品達と工具類


事前にスポーク長計算をし必要なスポークを手当てしましたが
その段階で少々スポーキングのパターンを迷ったので 必要以上の
スポークを注文てしておきました
ここでお金に寛容になるのは止め 価格のお安い DT Swiss Champion
1.8mm のストレートを選びました


使うニップルはアルミ DT Swiss の 1.8mm 用
スポークレンチはこの中の黒色の物を使います Park Tool SW-40C
4面保持のタイプですが これは使い難い 良いリズムで触れ取りが
出来ません SW-0C と言う 2面保持の方が良いですね


リムは ARAYA ADX-1 アラヤのエアロ 1 28穴で実測 約 335グラム
このリムにはアールワッシャーと言う専用の小物が必要です


ホイールを組む前に リムのニップル穴にはバリが良く残っています
これをそのままにしておくと リムの中に落ち音が出たりする事が有ります
バリにはこんな工具を使い


グリグリと削り取っておきましょう

ニップルの袋の中に CRC 5-56 を吹き シェイクしておきます
このオイルはホイールを組む時だけに必要な物です 出来るだけ
乾燥の早いオイルを使います


では組んで行きましょう ハブは Campagnolo Record ラージの 28穴です
フロントはラジアル組にします 272ミリのスポーク 今迄ダブルバッテット
ばかり使っていましたが 今回のプレーンはやはりズシっと重量が有ります


組む時にはここに気を付けます リムのスポーク穴は左右に振られています
これをハブの左右フランジに合わせる事 又拘りが有るのなら ハブの刻印を
進行方向に向けたり この刻印をバルブ穴に向けたり リムのラベルを自分の
好みの方向へ持って来たりします


スポークのネジ部に CRC 5-56 を吹きます
スポーキングが進んで来ると このリムはニップルビットが必要です

前輪のスポーキングが終わりました

後輪に掛かります リアはノンギアサイド、左側はラジアル
ギアサイドはタンジェント イタリアン 3 クロス、6本組にします
2 クロスにしようかと迷いましたが いたずらにスポークを短くし
軽量化を狙うより 駆動力の伝達効率の良い 3クロスに決定

ハブは先日新たに手当てした WR Compositi カーボン胴の 28穴 ラジアル組のスポークはフランジの外に
スポークの頭が来る様にスポークを通します スポーク本体はハブフランジの内側です


タンジェント組で気を付けるのは バルブ穴の位置 このラベルの右側の
スパンがバルブ穴ですが この様にスポークの角度の大きな所に持って来ます
直接ホイールの性能に影響は有りませんが ここが空気を入れ易い場所です

先述のアールワッシャーはこの様に使います これはエアロ1
エアロ2 のリムに必要です


後輪の綾取りも終わりました 余分に注文して、今回使わなかったスポーク
こうして在庫が増えて行きます(笑)


では触れ取りをして行きましょう ここから触れるのは 依り良いホイールに
仕上げる為の隠し味です
今日は凄く天気の良い日 事前に吹いておいた CRC がもう乾いて来ました
スポークのネジ部とニップルがリムやワッシャーに触れる部分に 再度 CRCを
一滴差してやります これはネジの焼付けや ニップルの軋みを抑える為です

触れ取りが進み スポークのテンションが上がってきたら スポークの
交差部にもオイルを一滴

この写真で確認出来るかな タンジェントのイタリアン組とは
ギアサイド フリー側のスポークの方向は 駆動力が掛かった時に
引っ張られるスポークは ハブ・フランジの外側の物です
今回、左側はラジアルですが タンジェントの場合 こちらの
スポークも フランジの外側の物は右側と同じ方向を向いているのが
イタリアン 逆を向いているのが JIS 組です

この辺になって来るとニップルレンチを使う時には プライヤーなどで
スポークを保持してやります これは凄く大切な事です

ホイールの完成間近になると ホイールを苛めてやります ホイールに体重を掛けスポークなど
各部品の馴染みを出します

完成までに何度かホイールセンターの確認をします
今しているのはセンターゲージが無くても出来る方法で
糸を使ったセンターの確認
これは事前に


ハブのロックナット外面間のセンターを計測し


そこに小さな印しを付けておきます これがホイールセンターになります

ホイールの リムの対角 に糸を張り、糸が印しの上を通ればセンターが
出ています



さて最後の仕上げです ニップルにネジの緩め止剤を塗布します
使っているのは LOCTITE ロックタイト 222 低強度の嫌気性緩み止剤です
ロックタイトは何種類か検証しましたが 今回の使い方では 222 が一番適して
います
過去日記 【 LOCTITE 221 強度検証 】


ロックタイトをスポークとニップルの間に塗布し ホイールを回転させ
その遠心力でネジ部の奥まで廻します 空気に触れない部分が固まり
はみ出した物は固まる事は有りません ウエスで綺麗に拭き取り これで
ホイールの完成です


仕上がったホイールの重量を計ってみましょう
フロント 687 グラム リア 812 グラムです
もう少し軽く仕上がるかと思いましたが やはりプレーンのスポークが
重いのでしょうね ラジアルにしてスポークを短くしても タンジェントで
段付スポークを使う方が 重量的には分が有る様です ラジアルの優位性は
空力特性だけかな

今回のホイールビルド 良いホイールが組めました ホイールが決まらないと前に進まなかったロードの組替作業
これで一気に進みそうです このホイールもソルダリングをしタイヤを貼ってやりましょう
今回の日記 気が付けば随分長くなってしまいました 最後までお付き合い有り難うございました
この作業 事前準備はこちら 【 チューブラーホイール手組 計画 スポーク長計算 】
ホイールを整備していましたが 結局自分で手組みのホイールを組む事に
しました 今回はラジアルとタンジェントを織り交ぜたホイールを仕上げます

今回予定したホイールを組む為に用意した部品達と工具類


事前にスポーク長計算をし必要なスポークを手当てしましたが
その段階で少々スポーキングのパターンを迷ったので 必要以上の
スポークを注文てしておきました
ここでお金に寛容になるのは止め 価格のお安い DT Swiss Champion
1.8mm のストレートを選びました


使うニップルはアルミ DT Swiss の 1.8mm 用
スポークレンチはこの中の黒色の物を使います Park Tool SW-40C
4面保持のタイプですが これは使い難い 良いリズムで触れ取りが
出来ません SW-0C と言う 2面保持の方が良いですね


リムは ARAYA ADX-1 アラヤのエアロ 1 28穴で実測 約 335グラム
このリムにはアールワッシャーと言う専用の小物が必要です


ホイールを組む前に リムのニップル穴にはバリが良く残っています
これをそのままにしておくと リムの中に落ち音が出たりする事が有ります
バリにはこんな工具を使い


グリグリと削り取っておきましょう

ニップルの袋の中に CRC 5-56 を吹き シェイクしておきます
このオイルはホイールを組む時だけに必要な物です 出来るだけ
乾燥の早いオイルを使います


では組んで行きましょう ハブは Campagnolo Record ラージの 28穴です
フロントはラジアル組にします 272ミリのスポーク 今迄ダブルバッテット
ばかり使っていましたが 今回のプレーンはやはりズシっと重量が有ります


組む時にはここに気を付けます リムのスポーク穴は左右に振られています
これをハブの左右フランジに合わせる事 又拘りが有るのなら ハブの刻印を
進行方向に向けたり この刻印をバルブ穴に向けたり リムのラベルを自分の
好みの方向へ持って来たりします


スポークのネジ部に CRC 5-56 を吹きます
スポーキングが進んで来ると このリムはニップルビットが必要です

前輪のスポーキングが終わりました

後輪に掛かります リアはノンギアサイド、左側はラジアル
ギアサイドはタンジェント イタリアン 3 クロス、6本組にします
2 クロスにしようかと迷いましたが いたずらにスポークを短くし
軽量化を狙うより 駆動力の伝達効率の良い 3クロスに決定

ハブは先日新たに手当てした WR Compositi カーボン胴の 28穴 ラジアル組のスポークはフランジの外に
スポークの頭が来る様にスポークを通します スポーク本体はハブフランジの内側です


タンジェント組で気を付けるのは バルブ穴の位置 このラベルの右側の
スパンがバルブ穴ですが この様にスポークの角度の大きな所に持って来ます
直接ホイールの性能に影響は有りませんが ここが空気を入れ易い場所です

先述のアールワッシャーはこの様に使います これはエアロ1
エアロ2 のリムに必要です


後輪の綾取りも終わりました 余分に注文して、今回使わなかったスポーク
こうして在庫が増えて行きます(笑)


では触れ取りをして行きましょう ここから触れるのは 依り良いホイールに
仕上げる為の隠し味です
今日は凄く天気の良い日 事前に吹いておいた CRC がもう乾いて来ました
スポークのネジ部とニップルがリムやワッシャーに触れる部分に 再度 CRCを
一滴差してやります これはネジの焼付けや ニップルの軋みを抑える為です

触れ取りが進み スポークのテンションが上がってきたら スポークの
交差部にもオイルを一滴

この写真で確認出来るかな タンジェントのイタリアン組とは
ギアサイド フリー側のスポークの方向は 駆動力が掛かった時に
引っ張られるスポークは ハブ・フランジの外側の物です
今回、左側はラジアルですが タンジェントの場合 こちらの
スポークも フランジの外側の物は右側と同じ方向を向いているのが
イタリアン 逆を向いているのが JIS 組です

この辺になって来るとニップルレンチを使う時には プライヤーなどで
スポークを保持してやります これは凄く大切な事です

ホイールの完成間近になると ホイールを苛めてやります ホイールに体重を掛けスポークなど
各部品の馴染みを出します

完成までに何度かホイールセンターの確認をします
今しているのはセンターゲージが無くても出来る方法で
糸を使ったセンターの確認
これは事前に


ハブのロックナット外面間のセンターを計測し


そこに小さな印しを付けておきます これがホイールセンターになります



ホイールの リムの対角 に糸を張り、糸が印しの上を通ればセンターが
出ています



さて最後の仕上げです ニップルにネジの緩め止剤を塗布します
使っているのは LOCTITE ロックタイト 222 低強度の嫌気性緩み止剤です
ロックタイトは何種類か検証しましたが 今回の使い方では 222 が一番適して
います
過去日記 【 LOCTITE 221 強度検証 】


ロックタイトをスポークとニップルの間に塗布し ホイールを回転させ
その遠心力でネジ部の奥まで廻します 空気に触れない部分が固まり
はみ出した物は固まる事は有りません ウエスで綺麗に拭き取り これで
ホイールの完成です


仕上がったホイールの重量を計ってみましょう
フロント 687 グラム リア 812 グラムです
もう少し軽く仕上がるかと思いましたが やはりプレーンのスポークが
重いのでしょうね ラジアルにしてスポークを短くしても タンジェントで
段付スポークを使う方が 重量的には分が有る様です ラジアルの優位性は
空力特性だけかな

今回のホイールビルド 良いホイールが組めました ホイールが決まらないと前に進まなかったロードの組替作業
これで一気に進みそうです このホイールもソルダリングをしタイヤを貼ってやりましょう
今回の日記 気が付けば随分長くなってしまいました 最後までお付き合い有り難うございました
この作業 事前準備はこちら 【 チューブラーホイール手組 計画 スポーク長計算 】